バンコクを出た後はビエンチャンに向かう。行きはタイのウドンタニまで国内線で飛びそこから陸路、帰りはビエンチャンからの直行便。
ウドンタニという名前は日本人的には惹かれるものがあるが、名前とは裏腹に特段これといった名所もない。睡蓮の群生している湖があると聞いたけど今はオフシーズンでただの湖。ということでスルーしてさっさとビエンチャンに向かうことにした。
ウドンタニ空港からはノンカイという国境の街まで直行のバスが出ているのでこれに乗ると国境まで行ける。流れを説明するとウドンタニ→ノンカイ、ノンカイ→ラオス側国境(タイ国境で一度下車)、ラオス側国境からはタクシー、と言った感じ。ウドンタニ空港からノンカイまでのバスに乗る人のほとんどがラオスに行く人なので、彼らの後をつければ間違いない。
ラオス側につくと微妙に文字が変わるだけでなく、一気に顔立ちが中国系に近くなる。
ビエンチャンは国境沿いの街で、川一本挟んで隣はタイという位置関係なのだけれど、開放されている国境からは10キロ強あるためタクシーに乗る必要がある。集まってきたドライバーの中で1番に声をかけてきた人にバーツで支払いを済ませて中心地に取ったホテルへ。
しばらくは田園風景が続き「いかにもラオス」っていう勝手なイメージ通りの風景を楽しんでいたけれど、いくら中心地に近づいてもこれといって首都っぽい、高層ビルが並び外資チェーンが入ってるような場所は現れず、せいぜい2-3階建てのビルがあるくらい。そうこうしている間に気付いたらホテルに着いてしまった。
着いて一息ついて、とりあえず街を歩いてみると、本当に中心地か?首都か?ってくらい人が少ない。まあでもASEAN諸国と比べると人口密度がかなり少ないこととか、夜だったことを加味するとこんなもんなのかな。フランス植民地時代の影響か、街には意外としゃれたカフェや雑貨屋さんが多いけれど、飲食店以外はほとんど夜には閉まってしまう。
あと元デンマーク在住として見過ごせないのがカールスバーグの看板の多さ。カールスバーグの看板くらいどこにでもあるだろ、って気がするかもしれないけどとにかく多いし、デンマーク以外だとほとんど見ない"Probably the best beer in the world"のフレーズも見る。
それだけじゃなくカールスバーグの看板ブランドであるTuborgやSomersby(アップルサイダー)までも宣伝されてて、工場とかでもあるのかな?と思って調べてみると、ラオスの国産ビールであるビアラオに50%出資してるのがカールスバーグらしい。そりゃカールスバーグ帝国になるわ。
あまりお酒は飲めないのでちょっとしか飲んでないけど、美味しいし何よりデンマークを思い出す。
夕食は適当に見つけたラオス料理屋さんで、ラーブを。
ラーブはガパオみたいな感じで、ひき肉と香草をスパイスとかで炒めたような食べ物。ラオスではもち米が主食なので、もち米と一緒にいただく。
食べ終わったら間も無くスコールが降りだしたので、これ以上は出歩かずに宿でゆっくりすることに。宿の横にあった濡れずに行けるカフェのスムージーがめちゃくちゃ美味かった。結局滞在中にもう一回飲んだ
二日目はレンタサイクルを借りて一日観光へ。東南アジアなので交通量は多くそれなりに危険ではあるけれど、値段的には断トツで安く、一人300円とかだったように思う。
ただこの時期はスコールがすごいので、スコールが来たら自動的に移動もやめなきゃなのは難点。自分らの場合は凱旋門でスコールに遭ったのでまだ雨宿りができてよかった。
そのあとは仏塔へ。
ビエンチャンのなかでも数少ない観光地は、スコールのあとの晴れでとても綺麗だった。まあただ小っちゃい。駐車場のほうが広いって感じのレベル。
スコールのあとで死ぬほど蒸し暑いから即退散…
そのあとは地雷博物館のようなところに行ってきた。ラオスにはベトナム戦争の時に大量に設置された地雷のうち爆発していないものがまだまだあって、それが毎年いろんな原因によっていまだに爆発していたりする。そんな負の歴史を忘れないための博物館でした。地雷の除去方法とか五体不満足による幻肢痛の体感コーナーとか、結構興味深い展示が多かったのでおススメ。地雷の除去方法はそれこそマインスイーパーのそれだったからなるほどなぁって思った(グリッドに分けたうえでリスク評価して地雷を探していくらしい)
近くにあった屋台街で適当に指差しで選んだタケノコとエシャロットと豚肉の炒め物は超おいしかった。ラオス料理、好みだなーと。そしていつでもどこでも、屋台のおばちゃんの作ったご飯は世界共通でおいしい。
食べた後はなんやかんやで時間をつぶし、ナイトマーケット。
ここも地元色が強めであまりお土産とかは売っていないけどそれはそれでいい。現地の人でにぎわっていてとても楽しかった。
次の日はメコン川だけさっとみて、お土産買ってたらタイムアップ。結局この都市のどこが中心部だったのかはわからなかったけれど、静かな町でもうちょっと長く滞在したいなぁと感じる街だった。世界一周とかしてたら2週間くらいは沈没してそう。
というわけで観光的にはなんもない都市かも知れないけれど、そっちのほうが現地の生活を垣間見れるから好き、という自分にはうってつけな都市でした!See you again Vientiane!