備忘録

書きたいことや思ったことの殴り書き。

海外大学院に進学したい【その ②】

http://kerompa-tokyo.hatenablog.com/entry/2019/02/12/234902

こんな記事を書いたわけですが、その続きです。今回は時系列で書いていきます。

4月:行きたい大学院を本格的に調べ始める

4月からは授業がなくなって研究室のみになり、比較的時間に余裕ができてきたので大学院を本格的に探すことに。自分が絞っていった条件としては

①学びたいことを学べるか

②出願条件等を見て行けそうか

③ランキング的に納得が行くか

というところが大きかったです。学びたいことは比較的具体的に決めていたので、それに合いそうなワードでググったりして直接コースを探すこともあれば、Google Scholarで気になる論文を見つけては著者の所属をみて、そこから逆引きしたり。出願条件はまあ基本的には満たしているのですがコースによってはドイツ語とかフランス語でやるよ、ってところもありそういったコースはさすがに断念せざるを得ず。あとはGREの勉強をあきらめたのでそれに伴ってアメリカ、カナダ、オーストラリアあたりのGRE必須の大学はあきらめました。まあ仕方ない。ヨーロッパの大学で、農業系ってなると大体GREは必要ないです。

そんな感じで10校ほどに絞りました。たぶん調べるときに入試の手順とか、必要書類とか、いつ応募が始まるかとか、そういったことをリストにしておくと後々楽で、しておかなかった僕は何度も調べなおす羽目に。

7・8月:国内の院試、奨学金準備

一気に飛びます。まあこの間にいろいろ調べたり、関係者とかにコンタクトをとったりはしていたもののそこまで何かに取り組むということはなく。7月は国内の通っている大学の院試があったのでそれの準備をしておりました。まあ内部なのでそんなにつらいというわけでもないし、海外の大学院に行けなかったら行く、程度の優先度ではあったけれど落ちるのも嫌なので1か月ほどは勉強。結果として無事受かったんでよかったです。

で、海外大学院に進学するにおいて重要なのが奨学金。2年間とてそれなりにお金がかかる留学において奨学金がもらえるかもらえないかで大きな違い。しかも額面がかなり大きいのでもらっておくに越したことはありません。

奨学金は国限定のものから海外の財団のもの、などとにかくたくさんあるので、JASSOの奨学金検索エンジンを使いました。超便利。

奨学金ですが日本の財団は結構締め切りが早くて、8月中旬に締め切るようなところが結構あります。授業料全額払ってくれるような財団は大体この時期に締め切りです。早め早めに動くほうが良い。

僕が申し込んだのは8月下旬締め切りのが1つ、10月締め切りのが3つといった感じです。8月締め切りのはあと3つほどあったのですが院試後に準備を始めたら準備期間が足りず申し込めませんでした。

提出書類はまちまちだけれどとにかく研究計画とかを詳細に書かないといけないのでここでだいぶまた苦労しました。が、そのおかげでその後の志望動機書とかを書くのがだいぶ楽に。あとは提出するときに志望大学を聞かれることが大体の場合であるので、第二志望以降もしっかり考えておいたほうが良いです。

9月:CVの作成・いよいよアプライ

アメリカの大学院を受ける人とかの準備スケジュールを見ているとすごく大変そうだなと思うのですが、ヨーロッパの大学院の大半は1年目がコースワークで2年目にそれを踏まえて研究室だったりプロジェクトに配属って感じなので別に研究室を訪問する必要とかは特にないみたいです。調べた大学のすべてがそうでした(※農学系がそうなだけかもなので一応調べておいたほうが吉)。実際に教授にコンタクトをとってみたときも「ヨーロッパに住んでて時間があるなら研究室に訪問するのは歓迎だよ」くらいのテンションでした。なので言語要件とか成績要件を満たしさえしていればあんまりやることはないです。

募集が始まるのが早いところで9月ごろ、遅くとも年内には始まるところが多い印象。締め切りはまちまちだけど授業が始まる直前まで募集しているところもあったり。ちなみにイギリスだけ例外で、空きがあればそこにどんどん要件を満たした応募者を入れていくって感じなので僕が見た大学は4月から応募を開始していました。

奨学金の提出書類を書いているのにまだ大学院の応募が1か月も先なのがなんかそわそわしたので、受けようかどうか4月の時点で迷っていたイギリスの大学院がすでに募集していたので応募することに。

それに伴ってCVを作ることに。CV、正直学会発表とか論文投稿とかも全くないし自分の場合インターンも行ってなかったのでそんなに書く内容もなく、、学歴と興味、あとは在学中にいった研修などを書くだけだったので1日丸々つかって仕上げました。ひな形はネットにたくさんありますが形もまちまちなので、何が必要なのかを見極めていくといいかと思います。あとは周りにCVを持ってる学生がいたらその人に見せてもらうとか、添削してもらうといいかもしれないです。

志望動機書は大学院が「こういうことを書いてくれ」って明記していたので、それに沿いつつ、何を書けばいいか、の一般論をネットで調べてそれらにそぐう感じで自分の文章で仕上げました。基本的な文法ミスはGrammalyというソフトを使って校正して、より文章を自然なものにしたかったので内容を完成させた後にFreelancersというサイトで軽微な校正を依頼しました。ネットでしらべるとこのサイトを使っている人がたくさんいますが、とにかく早いし正確だし、そんなに値段も高くないし(1000ワードで20ドルくらい)、たぶんまた使うと思います。

 

そんなこんなで必要な書類を2週間くらいで作り上げて提出しました。レディング大学というところで、農業系だとイギリス随一の大学です。提出から1週間後に条件付き合格の通知が来ていました。イギリスはこの時期に出せば本当に早く返事が返ってくるそうです。条件についてもすでに満たしている成績条件と、学士号をとることだったので実質無条件。

ひとまず1校受かったので10校ほど調べていたうちの5校ほどは受けなくてよくなりました。

10月:第一志望の大学院に出願

第一志望であるワーヘニンゲン大学というオランダの大学院に出願しました。その他にもスウェーデン農業科学大学とか、エラスムスのダブルディグリープログラムとかも10月から始まっていたのですが第一志望に受かれば受ける必要もないのでいったん保留することに。

オランダのワーヘニンゲン大学は、日本では全く知名度はないですが一応農学系ではかなり有名な大学で、世に出る大学ランキングとかを作っているQSのランキングでは、農業系だとUCデイビスやコーネルなどを抑えて堂々の1位に輝いているような大学。

まさに学びたいことがこの大学にある、ということでモチベーションレターも気合を入れて書いて、何人かに添削を頼んだうえで仕上げました。

10月15日から出願がスタートだったので、真っ先に出願。あれだけ頑張ったTOEFL iBTの点数が、スピーキングの要件に1点足りなくてまさかの使用できないという事態に陥り、留学からの帰国後対策なしで受けたIELTSを使うことに。TOEFLは点数が1点刻み/120点分なのに対して、IELTSは0.5点刻み/9点満点なので、要件のハードルにバラつきがあります。なので、基本的にはどっちも受けることを個人的にはおすすめしたいです。

公式には1か月ほどかかると書いてありましたが、実際には2週間後くらいに合格通知が来ました。

無事第一志望に合格したので、これで無事受験は終了。試験がない分あっさりはしていますが、TOEFLの勉強とか志望動機書の作成とかを考えるとそれなりに長かったなぁと。

この後やるべきことの大半は日本の大学を卒業しないとできないことばかりなので、とりあえずは放置することに。

11月:奨学金の二次面接

奨学金の書類を出した後は大体の団体が面接だったり、Webテストだったりを課してきます。

8月に申し込んだ財団から書類選考の合格をもらったので面接に行ってきました。面接では将来の研究計画とか学術的なことなどいろいろと聞かれました。聞かれた質問に対してはすべてそれなりに答えられたかな、と思っていたら、合格通知が。

授業料が日本の大学院に比べて高額で、留学すると思った以上にお金がかかるということは交換留学をしたときに分かっていたのでほっとしました。

申し込んだほかの奨学金は書類で落ちたので、何が基準で受かったのかは明確にはわからないけれど、将来に対するビジョンだったり、研究に関することだったりを具体的に自分の口で説明できるようにしておくといいのかなと思います。面接時に第一志望の大学院から合格をもらっていたのも有利に働いたかな?と思ったり。

あとはとにかく応募する数を増やしたほうがいいです。あたりまえだけど。8月に締め切りがあるのは早いけれど、頑張って志望動機書とか書き上げて応募するに越したことはないです。

まとめ

英語がまともにできなかった自分が海外大学院の正規留学を決めるまでのことを時系列で書くと

大学2年秋:交換留学を決意。IELTS受けて6.0(スピーキング5.0)

大学3年秋~1年間:デンマークに交換留学

大学3年夏:帰国。IELTS再受験して6.5(スピーキング6.0)

大学3年秋~冬:大学のプログラムを利用してTOEFL対策。GPAの向上

11月:89点

1月:99点

2月:104点(目標達成)

大学4年春:志望大学院の見定め

大学4年夏:国内院試、奨学金準備

大学4年秋:大学院出願

といった感じでした。あくまでヨーロッパの大学院受験なので北米系だとまた勝手が違うかな、とは思いますが、基本的には大学3年生くらいから準備すれば間に合うと思います。もちろん成績がある程度まともなことは前提条件。GPA3あればとりあえず出願はできるはずです。就活と同じ感じでやることやっておけば大丈夫だとは思いますが、いかんせんいつ何をやるべきかの情報が少ないので書いてみました。