備忘録

書きたいことや思ったことの殴り書き。

日本脱出

まさか生きている間に、というかこんなに直近で「何日までに帰らないと国に帰れなくなるかも」みたいな状態になるとは思いませんでしたよね。

以上今日にいたるまでのドタバタ劇の顛末です。

 

1月20日 - ロックダウンの措置の強化の発表

1月中旬のこの時期になって、オランダでは第二次世界大戦以来の夜間外出禁止令が発令されました。日本と同じで元来法的に基本的人権を制限することが出来なかったので実は3月の時も外出禁止令は出ていなかったわけですが、12月の屋内マスク義務化に次いでついに、という感じです。

この時点で大使館から来たメールを抜粋すると、

ウ 入国禁止の例外リストの見直し
○政府は、EU域外の国から渡航する旅行者に対する入国禁止の例外リストを見直すことを決定した。これにより、ビジネスを目的とした渡航者、学生、高度なスキルを有する移民、文化・クリエイティブセクターの専門家、短期滞在を目的とする遠距離恋愛者等はオランダへの入国が禁止される。

という感じだったので、あれ、これ学生だけど大丈夫?ってなったわけですが原文読むとおそらく学生というのも短期滞在を目的とする学生であり、居住者はその限りではないとのことを駐日オランダ大使館のほうからメールをもらって安堵。

このあたりでハイリスク国からの渡航者の検査が厳しくなったわけですが、日本はローリスク国で、感染者は増えつつあると言いつつもほどほどだったんでまだ問題ないだろって思っていました。12月に除外されたウルグアイの除外時点での人口当たり感染者数を基準にすると、日本も1万人を越えなければ大丈夫なのでは?となっていました。

オンラインで受けていた授業のテストが29日にあって、そこから2週間は休みだったので、この時点では2月11日に帰る予定でした。

 

1月27日 - EUの入域許可国リストから日本除外のリーク

このあたりから雲行きが怪しくなってきます。

www.bloomberg.co.jp

正直、入国の難易度はこの入域許可国リストに入ってるか否かで天地の差です。このあたりで、日本が除外されるとどうなるか、を調べ出すことに。日本大使館からのメールによると、

3 必要となる書類
 陰性証明の取得が必要となる場合、以下の書類を取得・提示する必要がある。
(1)オランダへの到着前72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果(紙またはデジタル)
(詳細は12月24日(木)付けの関連メール( https://www.nl.emb-japan.go.jp/files/100130776.pdf )をご確認ください。)
(2)(1月23日(土)以降、)搭乗前4時間以内に受けた迅速検査の陰性結果(紙またはデジタル)
(3)自身の署名の入った陰性結果に関する誓約書(EU・シェンゲン域外から渡航する場合)(詳細は上記の関連メールをご確認ください。)
(4)健康申告書

とのことで、とりあえず72時間以内のPCR検査と、搭乗前4時間以内の迅速検査が必要、ということに。とはいえ成田空港にもPCRセンターあるし最速2時間で結果出るって書いてあるし、迅速検査にあたる抗原テストもどうせ行けるだろー、と高をくくっていました。とはいえとりあえず検査条件を満たせるかどうかをPCRセンターに連絡して確認することに。

ちなみにこの日はリークが出たとはいえEUからの正式発表はありませんでした。

1月28日 - 焦りだす

朝起きると、PCRセンターからメールが来ていました。

こちらの現状では検査をしてから結果のお渡しまで最短4時間ほどいただいております。
搭乗4時間前の検査は厳しいかと思います。
また、こちらでは抗原検査とLAMP法はやっておりません。
real time RT-PCR法と中国向けのIgM検査のみとなっております。
まじかよPCRセンター。PCRセンターの名前に偽りはないとはいえ。この辺で徐々に「あれ、これってまずいんじゃない?」となってきました。調べていくと分かるんですが、
LAMP検査法or抗原テストを受けられる医療機関
②海外渡航目的(=無症状・濃厚接触判定なし)
③4時間以内の検査(直行便が11時半なので9時半には結果をもって空港に居たい)
④陰性証明書を発行してくれる
の4つを満たす医療機関がほぼ日本にはないのです。厚労省のホームページで調べたりしても、そもそも抗原検査をちゃんとやってる医療機関なんて数えるほど。かなり入念に調べた結果ほぼ無理との結論に。
そうなってくると、飛行機の日程を早めるとかいろんな選択肢が必然的に出てきます。

パッと思いついたのは、安全な国への移動、抗原検査を受けれる国への入国、新ルールが適用される前の帰国、です。

そしてこの日の夜にEUによる除外のアナウンスが正式にありました。

29日 - 試験と決断

そもそも試験がなかったらたぶん28日の時点で帰ってたと思うんですけど、この日に試験があったこともあって試験が終わってからの帰国以外ありえない、という感じになっていました。

ニュースなどによると、EUの入域許可国リストからの除外がそのままEU諸国に適用されるのではなく、それを受けて各国が承認するかどうかを決める(とはいえこのリストの更新は基本的に承認されます)という感じだったので、まず最初の問題は「オランダ政府がいつこれを更新するか」。これによって取る方針がだいぶ変わってきます。この日の朝起きた時点だとまだ更新されていなかったので、このまま更新されないでくれー、と祈りつつも、オランダ大使館だったりKLMだったりに連絡を入れるものの、返信はどれも「政府からの発表がない以上は大丈夫だけどいつ発表が来るかはわからない」とのこと。

29日の夜に試験が終わって、そのあとの直行便は日曜日31日が最短。金曜日中にアナウンスがなければ土日は休むだろうし月曜発令じゃないか?という見立てのもといろんな策を練ります。

一番簡単なのは発令される前に直行便を変更して帰ること。コロナ禍では直前でも便を無料でバウチャーに変更できることもあって、これがリスクは一番低く確実に帰れる方法です。

あとは、この時点では安全な国からハイリスク国を経由してオランダに行く場合でも陰性証明書はいらないとのことでした。なので、土曜日に出る経由便で帰る、などです。ただ怖いのが途中でポリシーが変わることと、荷造りなどの準備の時間が全くないこと。あとはそもそも直前に便を予約しないとだしで余計な出費とかもかかります。まあただある程度確実に帰れそうかな?といった感じ。

最後の手段は、第3国で抗原検査を受けるという方法。これなら今のところいつ発令されても問題ない、というある意味一番確実な方法です。日本から第3国に入国さえできれば、そこからオランダまでは抗原検査を受ければ行けるので。年末に旅行好きの友達と話してた時に「トルコの渡航者への緩さは異常」という話を聞いてみたので調べてみると、たしかに陰性証明書1枚で隔離もなく入国できるということで、トルコにとりあえず入ってから迅速検査を受けることも可能。まあ万一迅速検査で陽性になっちゃったり、トルコに飛んでいる間にオランダのポリシーが変わってトルコからの入国がダメ、とかってなっちゃうとトルコでしばらく滞在することになってしまうわけなんですけどそれはそれで面白い。デング熱・入国拒否・航空会社倒産等数々のトラブルを経験してると多少のトラブルには血が騒いでしまいます。

とはいえ新規航空券+PCR+迅速検査代でめちゃくちゃお金がかかるんでこれは避けたいところ。

 

そうこうしていると、夕方あたりにオランダ大使館からメールが来ます。

*まだ発表されていませんが、恐らく2月2日からルールが変更されますので、その以前のフライトのためにはPCR・速抗原検査は必要ではありません。*

オランダ政府管轄の大使館からのメールは信憑性高い。というわけで、2月1日の便であればきっと帰れるはず…!確実なのは1月31日だけれど、気持ち的にも荷造り的にも準備が間に合わなさそうなので2月1日に。

ということで、この時点で帰国を早めることに心を固めます。テスト終わってから2月11日までにやろうと思っていたことを矢継ぎ早に済ませて、会う予定だった人に連絡をいれて、などして正直テストどころじゃあなかったです。

 テストを終えて、万が一2月1日時点で乗れなかった場合に備えて飛行機のキャンセルポリシーを確認したうえで便の日付を変更。これでほぼ帰国が確実になります

 

土日は人と会ったり、足りないものを買い足したりしてたらあっという間に過ぎ、そしてこのタイミングで政府から正式に2月2日からの適用がリリースされます。

 

2月1日 - 出発(いまここ)

というわけで出発です。前日は結局3時くらいまで寝れなかったんでめちゃくちゃ眠いですけど、成田エクスプレスで空港に向かっているところ。特急列車特有のあの匂いは旅するんだなーって気持ちにさせてくれますね。

1日早く出国した友達が何事もなく無事に入国できたとの情報を聞いたので、頼むから何事もなく入れてくれーという気持ちで書いています。

 

しかしほんと、この期に及んでこういう旅行トラブルがあるとも思ってなかったので焦りましたね…くわばらくわばら、というお気持ち。