備忘録

書きたいことや思ったことの殴り書き。

デンマークの医療制度について

デンマークの医療が無料であるということは日本でも徐々に有名になってきていますね。

これはデンマークとしてもイチ推しの特徴。

しかもデンマークは幸福度ランキング5位以内を争うような国家。さぞかしいい医療を享受できるのでしょう。。。

 

と思うでしょうがデンマークの医療にかかったことのある人のほとんどが口を揃えて言います。「そんな訳無いじゃん。クソだよクソ」

今回身を持ってデンマークの医療を体験してきたので体験記を書いていこうと思います。

 

とりあえず今はブログがかけるくらい状態が良くなってるのですが、看病だったり薬を提供してくれた友達の皆様改めてありがとうございました。

病気の経過

先週水曜日

朝起きたと同時に体のだるさと喉の痛みを感じる。鏡を見てみると右側の扁桃腺が腫れていて体温も38度。「あーこれは扁桃炎だ」となったものの、扁桃炎自体は年に必ず1回はなってるような病気なので薬でも飲んで寝るか、位の感じに捉える。たぶん日本でも薬があれば病院行ってない。

この日は39度くらいまで熱が上がり、まあつらいっちゃぁつらかったけれど辛さの原因はどちらかというと体のダルさなので一日ずっと寝て終わり。

先週木曜日

体のだるさもあって一時間おきくらいに起きてしまい、全然眠れなかったものの薬のおかげでかなり良くなっていて、数日あれば治りそうだなってかんじに。

先週金曜日

薬なしで熱も37度ほど。喉の痛みも多少はあるけど扁桃腺はほぼ正常。ということでまあこりゃ明日には治ってるでしょ、ということで日曜日にハンブルクへ友達と行くことに。この日も念には念をということで一日安静。

先週土曜日

熱は下がったにしても喉の痛みが思ったように良くならず。はちみつだったり保湿だったりいろいろ試すんだけど全然良くならず。ちょっと不安ではあるもののその状態で夜行バスに。

先週日曜日

夜行バスの道中、保湿には気をつけていたつもりだったのだけど今度は喉の左側が激しく痛みだし、これはやばいかも知れないと思いロキソニンを服用。この日は結局計3回ロキソニンを服用し、耐えられる程度の痛みのまま終了。ハンブルクは楽しかった。

今週月曜日

痛みで起きる。ロキソニンは強めの痛み止めとて、痛み止めなので切れたらまた痛くなる。先週の扁桃炎の痛みよりも幾分か辛い痛みだったのと、痛みの雰囲気が2年前の入院案件と似ていて、これは早めに病院行ったほうがいいなと思い早朝友達に電話してもらい(しゃべるのが結構辛かった)、アポを取って病院へ。本来は家庭医→救急外来→救急車の順番の緊急度だけど、祝日の早朝に家庭医はやってねぇだろってなって救急外来に行きました。

救急外来ではアポの時間から1時間後にやっと呼ばれて診断。いつから痛いのかとかいろいろ聞かれた後に、じゃあ最近がいるかどうかのテストをするね、と言われStrepというすぐ出る検査をやってもらうと、結果は陰性。陰性とわかった瞬間にどこが悪いかとかそういったことを何も言わずに

「残念ですが、これ以上こちらでできることは何もありません。今までどおり痛み止めを飲んで様子を見てください。ありがとうございました(握手求められる)」

いや、飲んでも全体的には悪化する一方で、なおかつ2年前悪化した結果入院になったからこっちは来てるんですけど、、、

と思い抗生剤とかってもらえたりしないんですか。というと

「無理です」

これにて試合終了。幾分か失望して家へ。辛いながらもまあロキソニンを飲めば数時間はましになるので仕方なく家で寝ることに。

 

今週火曜日

朝3時に痛みで起床。前日の痛みと同じくらいの感じだったものの、ここでロキソニンを飲むと一日の許容量的にすぐ切れてしまう、と思い再び寝落ちるまで我慢。結局4時頃に一旦飲んでまた就寝。

前日にFacebookで病院での出来事を愚痴っていたところ、親切な友達が「抗生剤あげるよ!」と言ってくれたのでキタコレ、となり友達に会い抗生剤をもらうことに。

抗生剤はロキソニンとの併用ができない系のやつだったのでロキソニンを止めて夜の抗生剤投与に備える。これが暫定的な痛みをさらに悪化させることとなってしまい、喉の左側、左側の歯と耳がめちゃくちゃ痛くなる。顔も圧倒的に左側が腫れているという状況。2年前の急性喉頭蓋炎での入院がフラッシュバックするし、今回は一人暮らしなので余計に怖くて寝れず。心配してくれた別の友達がその日一緒にいてくれて精神的にかなり楽になったものの痛みは増す一方で、気道もどんどん狭くなってきている。ということでもう一度病院チャレンジ。

前回救急外来であんな感じだったんで、痛みもひどいし、眠れないし、熱も上がってきてるし、しゃべれないし、呼吸もどんどん辛くなってきてる。何が何でも診て欲しいという気持ちで112、救急車に電話しました。最初は友達が代理で電話していたのですが「本人と直接会話が出来ないと救急車は呼べない」と言われ、苦し紛れに電話に出ると、「家庭医には連絡した?連絡していないならあした家庭医に言ってくれ。喋れるじゃん」と医者に言われて通話終了。救急車拒否られました。今思うけどあの医者は絶対に性格悪い。

とはいえ粘らないと仕方ないので二回目電話。とにかく息が苦しかったので、そこを強調するとなんとか来てくれることに。来てもらったはいいものの、脈などを測って、「うーん、いいことっちゃいいことなんだけど正常だよね。確かに2年前に同じ感じで入院してるから心配になるのはわかるんだけど、救急車呼ばなくても救急外来に電話すればいいんじゃないかな。24時間いつでも見てくれるよ」と言われて少し申し訳ない気分に。確かに救急外来でもよかったな、というのは正論なのですが前日の対応がひどすぎてその気にはならなかったのです。ここは素直に自分が悪かったなぁと。

その時に救急外来も予約できはしたのですが、この時点で朝4時。さすがにそろそろ脳的に眠気が来ていたので寝落ちを待つことに。また、これ以上痛みが大きくなったらやばいなということで、抗生剤を一旦止めてやっぱりロキソニンを飲むことに。

今週水曜日

ロキソニンを飲むとかなり体が楽になって、とりあえず数時間は寝れた。喉も耳も痛いけれどロキソニンが効いている限りまあ耐えられるレベル…といった感じで昼を迎える。

しかし昼過ぎくらいにやっぱり喋れないくらい喉が腫れて、かつ耳もめちゃくちゃ痛い、ということで再度電話することに。

今回は反省を活かして、家庭医から攻めようということに。

しかしここに来て衝撃の事実が発覚。

家庭医、何も言わずに閉業してた。

…家庭医制度とかまじでやめろよ…

ということで再び救急外来へ。今回は二つあるうちの別の病院を選択。

行くとまず受付で喉をチェックされ、診療の必要があるかどうか確かめられる。腫れが弱いとたぶんここで追い返されます。厳しい世の中だ。

この日は口蓋垂扁桃腺がこの1週間の中で一番腫れていたため通過。待合室で待たされること20分ほどで呼ばれると、いきなり採血。

採血が終わり再び20分ほど待つと、医者に呼ばれて診断開始。診断はいたって簡単なものだったものの、抗生剤と痛み止めの説明をした上で無事処方してもらったうえで、食事等に関するアドバイスももらうという具合で非常に好感触でした。

そしてこの日の夜あたりから、抗生剤が効いたのかなんなのかわかりませんが、痛みがかなりましになり、久々にしっかりとした睡眠をとることができました。

今週木曜日(今日)

今日です。試験でした。口頭試験なので治らなかったら死んでるとこだった、、

前日に「とりあえず今日の分だけ薬出しておくから、残りは薬局でもらってね」と言われたので試験前に薬局に行って薬を処方してもらうなど。CPRカードに処方箋などの情報が全て入ってるという便利な世の中。

そして薬を飲んでいますが、痛み止めによる胃痛と微かな喉の痛みを除けばほぼ体調は万全といったところまできていて、24時間でこんなに体調変わるもんかってなってます。なんにしても10日ほどで治ってよかった次第…

 

医療制度について

この国の医療制度は少々無理があるのではないだろうか?と今回切に感じました。というのもこの国の医療は公共機関としてのみ存在しており、民間医療は存在しません。

つまり競争もないし、最先端の医療はともかく死には至らない程度の病気に対しては医師任せのようなところがあるなと。どういう態度を取ろうが自由、みたいな。

そもそも医療費を無料にすることによって、結果的に診療して欲しい人たちの大半は門前払いを食らうって状況にデンマーク人は納得しているのだろうか、という疑問は非常に大きくて。大病にかかっても依然として医療費がタダというのは大きいですが、医者にかかるためのハードルの高さが、大病にかかる前兆を見逃してることに繋がってる事例も実証できないにせよたくさんあるだろうし、そう考えると本当にこの医療制度は成功していると言えるのだろうか…?とも思う。

そもそも家庭医だって突然いなくなるし…笑

 もちろんいい医者もいますが、競争がないせいでいい医者が多いとはお世辞にも言えないというか、医者ってコミュニケーションもそれなりに大事だと思うけど、デンマークの就業態度をそのまま医療に持ってきましたみたいなやつがたくさんいるのもまた事実。

 

家庭医が存在しないという特殊なケースなのであまり参考にはならないですが、とりあえず医者に粘り強くかかること、家庭医→救急外来と順々に攻めていくのが大事だな、と今回感じました。

しかしこの制度、日本の医療に慣れきってると本当に厳しいものがある。タダはタダだな、ということを痛感しました。

5月ももう下旬。

22歳になったわけですが、なったその週末はしゃぎすぎたせいでその後数日は扁桃炎による高熱に苛まれてました。まだ喉は痛い。

喉関連の病気はこっちに来てから3回目だけど今回が一番重たい。

 

5月ももうすぐ下旬、何をしているかといいますとひたすら優雅に過ごしております。本当は勉強が引き続き忙しい予定だったんですが、履修していた開発経済学の授業が思ったより面白みに欠けて授業自体もそこまでちゃんと練られていないなって感じだったのでキャンセルすることにしました。で、もう一個の授業は来週試験なので、それが終わったら授業は終了。1ヶ月間くらい暇になります。

暇になった期間何するかだけ決めて履修削除しようと思っていたのですが、読みたいと思っていた本がたくさん溜まっていたのと、まだまだデンマークを探検しきれてないなと思っていたので、国内をふらふらしようと思ってます。あとは身の回りのものを売ったりとか。

 

しかし開発経済学の授業がこれだけ興味を持てなかったのは大きな誤算で、そうなってくるとアプライの要件に「経済学系の授業何単位」みたいなのがある開発学系の大学院にアプライする際には慎重にならないとだなぁと思ったり。

 

最近はサイクリングでコペンハーゲンの周りをグルグルするのにハマってます。コペンハーゲン、市内から15分も漕げば大自然にたどり着くのでとにかくGoogle Mapで気になった場所に一人だったり友達とだったりでサイクリングに行くのが最近の趣味。これについてはまた今度書こうと思っています。

 

あとこの前Party Busというイロモノバスを貸し切って見ました。元来パーティー大好き人間とはかけ離れた人種ですが、面白そうなものには積極的に飛びついていく人間なので。コペンハーゲンの夜の街を歩いてると1ヶ月に一回くらい遭遇します。

http://www.partybus.dk/

どんな感じかっていうと、普通のバスにダンスフロアとかがあって、音楽をガンガンに流しながらバスの中でパーティーする、なんとも頭の悪いバス。いやでもこれめちゃくちゃ楽しかった。一代借りるのに10万弱するわけで、知り合いの知り合いの知り合いくらいまで誘ってたので当日人がちゃんと来るのか、とかすごい不安ではあったものの結果的に大成功で、思ってた数倍楽しかった。最高かて。

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そんなこんなで元気にやっております。サイクリングの情報は出来るだけ早めに書いておこう。では

デンマーク語語学学校をやめてきた

先週末デンマーク語のテストがあって、満点で合格して来て一区切りついたのでやめてきました。

kerompa-tokyo.hatenablog.com

 

やめてきた、っていうとなんかネガティブですけど、普通にクラスが3ヶ月単位で、次の授業のテストがもう受けられず、テスト終わりにしかデポジットが帰ってこないシステムなので、満を辞して修了、といった感じでございます。

習得したこと

基本的に会話ベースなのでこれを習得した、っていう文法事項はそんなにないんですが、まあ中学一年生の英語レベルなのかなぁといった感じですね。

出来るようになったこと

・自己紹介ができる

自己紹介っていっても、ちょっと発展的な自己紹介。なにしてるかとか、どこに住んでるかとか、デンマークにどれくらいいるかとか。

・書いてあるデンマーク語の雰囲気がつかめる

多分単語としては数百習ったかどうかだと思うんですが、まあそれだけでも基本的なことならなんとなーく理解できます。

・地方のおじいちゃんと意思疎通を測れる。

英語が通じる国といえどもやはりおじいちゃんおばあちゃんは別。とくに地方となると尚更。容赦なくデンマーク語で喋りかけてくるのですが、まあ意外と会話できるもんですね。

デンマーク語かどうかの判断が容易になる

いらぬ芸当ではありますが、北欧諸語とデンマーク語の区別くらいはできるようになる。とはいってもまあデンマークに一年も住んでれば大体の人はできるようになりそう。

デンマーク語はだいたいこんな感じです。

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Worth it?

正直無料だからまあ行く価値はあるかな、くらい。

Module6まであって、3ヶ月で1Moduleを修了、といった感じなので、だいたいしゃべれるようになるには2年弱かかる計算になります。僕はModule2で脱退。

ちなみにデンマーク語は文法だけなら(英語話者にとって)最も簡単な言語の一つと言われるので、文法の習得ペースはかなり遅く感じられます。

留学生だとおそらく行けてModule3なので、語学に興味のない人は別に通う必要ないかなーと。生活においてデンマーク語なんてほとんど必要ないので。

まあ語学学校自体、会社員とか向けで課題の量とかが緩い、ってのはよかったかも。自分のペースで通うことが出来るので。

 

cphpost.dk

 

ただこの記事のとおり、今夏から語学学校は有料になる見通しです。今までは1250Krのデポジットだったのがいきなりモジュール一つにつき2000Kr(約36000円)。はっきり言います。現地に永住したいとかじゃない限り価値ないです。

 

コペンハーゲン大学の生徒はデンマーク語やりたいならデンマーク語の授業取ったほうが確実にいいなと。セメスター前のインテンシブコースでModule1.5くらいまでは行きます。無料だし、授業前だから支障も出ないし。

あとはセメスター中のデンマーク語を取るのももちろん有り。僕は取れる単位数が30単位までで、そのなかに組み込みたくなかったんで諦めましたが、そうじゃないなら絶対こっちのほうがいい。内容しらんけど。

 

というわけで、デンマーク語を勉強したいならランゲージエクスチェンジなり、大学の授業を活用したほうが今後は良さそうです。

では、Hej hej!

春の訪れ。

四月ももう半ばで、気づいたらあと2ヶ月で授業が終わり、3ヶ月後には日本である。とおもうとなかなかやばいなぁと感じるわけですが。

 

ここ最近何してたかというと、まずイースター休暇に出かけていました。これがここ最近で一番大きなトピック。

サッカー見に行こうかなー、どうしようかなーとかいろいろ考えたんですが、結局「なんか面白そうなところ」を探して、スロベニアクロアチアボスニア・ヘルツェゴビナの3カ国(正確にはスウェーデンオーストリアも通ったけど)の自然を満喫する旅を敢行してきました。

おもな訪問場所は

ザルツブルクブレッド湖、シュコツィアン洞窟群、プリトヴィツェ湖群国立公園スプリトモスタル、といった感じでした。

それに加えてリュブリャナ、ヴルフニカ、ザグレブ、ラストケ、マカルスカ、サラエボも宿泊やらちょっと見る程度に観光したり。

行った場所ととった行動がことごとくプラスに働いて、マイナスに働いた瞬間がほぼなかったのでめちゃくちゃ楽しかったですね。あとはそれなりにハードな行程ながら、基本的に見て回ったのが自然系で、ところどころで寝転がって休めたのもよかったかも。

 

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あとは3月ずっと風邪ひいてました。まあそれなりに忙しくて休む暇がそんなになかった結果、トルコ帰りに風邪ひいたのが4月入ってようやく治ったといった感じでした。周りみんな風邪ひいていたので多分そういう時期なんだろうなーと。

ちなみに風邪ひいても病院には門前払いされるので、市販の薬飲んで家でゆっくり休むしかありません。だからみんな風邪ひいて長引いてるんだろなーって思ったり。

一人暮らしでの病気は熱が出ないとは言えそれなりにきついです(二回目)。ご飯作らないとだし、いろいろなタスクは溜まっていくし。

休みに対する寛容さはデンマークの方が上なんだけど、個人的な授業にFollowできるか、という問題を踏まえるとデンマークのが休みづらいという皮肉。

まあそんなこんなで結構大変でした。

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乾燥してたのでひたすら加湿してた三月。

 

 

授業はというと、2-5月までのアカデミックイングリッシュの授業はプレゼンが3月中旬にありました。それなりにしっかり準備をしたプレゼンの評価は上々で、トップバッターでありながら11人中3人が一番印象に残ったプレゼンとして挙げてくれたのでそれなりに満足。なんにせよ、練習すりゃ英語でもプレゼンは出来るっていう自信を付けられたのでよかったなと。忙しかったこの授業もだいぶ残りの課題が減ってきて、あとはライティングの課題が3つほどあるくらい。

 

もうひとつの授業はつい一昨日試験が終了しました。今回も今回とて口頭試験。3月にレポート、プレゼンがあったもののそれは試験を受けるための条件ということで評価は試験が100%。

東アフリカの授業で、生物多様性など生物学系の学問を中心としつつ、政治や健康問題、宗教までもカバーするというインターディシプリンな授業。アフリカという土地に昔から興味があったのでどの授業も楽しく受けられました。

試験形式は学んだ16の学問分野から3つランダムに選び、それについて質問をされるといった形式。ただし、植物の多様性について聞かれたら植物について答えればいいというわけではなく、植物に関連する分野を紐付けて話すことが評価につながるよ、といった面白い試験。

たとえば植物の保全を考えるとき、どの場所を保護するべきなのか、を考えるには多様性を考える必要が有る。どういった場所が高い多様性を持っているのかを紐解くためには地質学的アプローチも重要になってくる。また保護する上でも、どういった植物を保護すべきなのか、現地の人にとっては保護がどういった意味を持つのか、、など。

そういったことを意識しつつテスト勉強してたので、テストの成績は一番上でした。まあ留学生かつ口頭試験って点数出やすいとは思うんだけど、それでも嬉しいものは嬉しいですね。

口頭試問だと即座に質問に答える必要があり、考える時間はあまりもらえないかわりに、質問の意図を汲み取れなかったら軌道修正してもらえるのでやりやすい。今回は試験勉強をすべて英語でこなしていたのが大きかったかなーと。頭でわかってても英語が出てこない、といった状況は全くなかったので。なんというか学術における英語って8割くらいは準備がモノを言うなぁと実感したここ一ヶ月でした。もちろんもう少し英語力は伸ばす必要があるのでこれで満足してちゃいけないけど。

あとポルトガル語もちらほらしゃべってますが、ネイティブしゃべるのすごい早い、無理ってなる。あとは単語は聞き取れても文を理解するのに少し時間がかかったり。ただまあ自分が言いたい簡単なことはそれなりに伝えられるのかな。第三外国語としてはこんなもんでいいのかなーっておもいました。ただ30代に突入する前に一回ブラジルに住みたいのでワーホリ協定覚書はよ、、

 

そんなこんなで中身の濃い3月、4月でした。日本の暦としては2018年度に入ってるわけですが、今年度の目標は「なんか面白いことやる」「留学経験を日本でしっかり活かす」の二点です。頑張ります。

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スロベニア、シュコツィアン鍾乳洞への行き方

学業が一段落ついたので3月末に行った東欧旅行の中で情報収集がきつかったところについて書いておきます。

 

スロベニアといえば豊かな自然が有名ですが、ここシュコツィアンはなかでも巨大な鍾乳洞として有名。

写真の禁止、ツアーでのみ入場可能と、自然の管理を徹底しているイメージです。

スロベニアは自然観光地がたくさんある反面、そこへのアクセスが悪いことがよくあり、ここシュコツィアンも例外ではなく。

 

今回はレンタカーを利用して訪れましたが一応公共の交通機関での行き方も。

 

①公共の交通機関

公共の交通機関だと、最寄りのDivacaという駅まで電車で行く必要があります。リュブリャナからなら1時間に1本程度の割合で出ているはず。

ただDivacaの駅からがとても遠く、公式HPだと30分って出てきますがとてもじゃないけどそんな距離ではない。ということでシャトルバスが一応出ています。しかしこのシャトルバス、「なんでそんな時刻表にしたの?」という時刻表で、ツアーと全く連携をなしていないという、、

ということで端的にいってここに公共の交通機関で訪れるのはあまり得策ではないです。

②レンタカーを借りる

レンタカー、マニュアルの方が安いですが、オートマを借りるとしても、フルプロテクションで90ユーロとかです。フルプロテクション抜き(最低限の保険)、マニュアルだと50ユーロくらいで一日借りれたはず。

レンタカーは空港or市内で借りれて、市内であればSixtが駅に入っておりそこで借りることができます。

ちなみにスロベニアは2年以上免許を保持していないと借りれないということを運転してから後日知ったんですが、たぶん貸す側もあまり気にしていないので、何事もなく帰ってくれば問題ないかと。

 

www.park-skocjanske-jame.si

ここに交通アクセスは書いてあります。問題なのはDivacaの手前にSkocjanという看板が見えてそこで降りてしまいそうになること。しまいそうになる、というか僕らは降りてしまったため30分ロスし、危うく間に合わなくなるところでした。

というわけでDivacaで降りましょう。そしたら間違うことなく着けるはずです。

 

ついたらあとはチケットを買うだけ。定員のようなものはないので、まあ10分前くらいについてチケットをとればいいのかな、という感じでした。

行きづらい場所にはありますが、とにかくめっちゃ綺麗で壮大でした!

ということで、シュコツィアンに行くならレンタカーがおすすめです。

冬の終わりと夢。

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気づけば春分である。

雪も残っていてまだまだ春には程遠いけれど、最近日が長いな、と常々思うし昼間の太陽も高い。気温は0~5℃くらいを行ったり来たりしているけど、その前が寒すぎたがためにこれくらいの気温はむしろ心地の良い寒さである。

11〜1月くらいまでは日がかなり短くて、2〜3月上旬までは寒波のせいで突き刺さるような寒さだった。そんな長い長い冬をようやく越そうとしているのである。

思えばビタミン剤も数回飲んだだけであった。感じるのは、ビタミン剤を飲もうが飲むまいが、とにかく閉鎖的にならずに周りとコミュニケーションをとることが大事だなと。デンマーク人がヒュッゲヒュッゲと言いたくなる気持ちもわかる。この冬を越すには友人や家族と一緒に家の中でゆっくり過ごすのが一番だと思った。

 

冬を越したのはいいものの、同時にゴールが見えてきてしまっている焦りもある。いや、焦りというと違うのかもしれないけど、留学生活が終わってしまうことに対する恐怖が確かに存在する。

 

それもあってなのか、最近よく同じ夢を見る。

内容はというと、デンマークから日本に帰ってきた夢である。夢の中では大抵「いやーなんかあっという間だったよ」って言ってる。そりゃそうだまだ留学生活終わってないもの。

そして夢から覚めたら心の底からホッとするのである。よかった、まだ終わってない、と。

 

こう書くと全然日本に帰りたくないようにも見えるかもしれないが、コミュニティの心地よさが7割、街ののどかさが3割と言ったところだろうか。せっかく築き上げたコミュニティも残り数ヶ月で解散、個人としては会うことがあってもそのコミュニティ自体はなくなるわけで。高校卒業の時と同じ感覚かな。

 

留学来る前は、正直ここまで日本人と一緒にいるとは思ってなかった。むしろその状態は留学前に自分が軽蔑していた状態な気がする。今でも若干の後ろめたさはある。しかしながら自分には日本で生まれて日本人のコミュニティで育ってきた20年間がある以上、やはり気が合うのも話してて楽しいのも日本人であるなということを再認識した。多分外国のコミュニティに心から馴染むのには1年では少なすぎるだろうなと。

 

英語に関しても授業はついていけるけど、それ以上でもそれ以下でもないというか。友達と話すときはいいんだけど、授業でのディスカッションとなるとどうしてもフラストレーションが溜まるし、ここからさらに一段階上の状態にどうすれば行けるのかはもはや分からないなと。

 

何を言ってもあと3ヶ月しかないので、やり残したことがないように何事も楽しんで行きたいなと思う。そんな春分の日

 

別れ、というと個人的にはこの曲。

美しすぎていくらでも聞いてられる曲です。どんだけ徳を積んだらこんなに美しい歌詞書けるんだろうか。

幸せについてちゃんと考えてみる

 

幸福度ランキングで毎年上位に名を連ねる国に住んでみると、幸せということについて考える機会もよくあります。デンマークがなぜ幸福度上位なのか?を考えるのはなんなら宿命のようなもの。ということで結構長めに、自分の見た世界をもとにこの問について考えていこうと思います。

ちなみに今年のデンマークは幸福度第3位でした。日本は54位。

 

幸福度とは何によって定義されるのか

デンマークは幸福度が高い」とはよく言われますが、そもそも幸福とはなにによって決定されているのでしょうか?

ここでいう幸福度は、国連の毎年の調査に基づいています。ちょうど2018年版が出たので書いておこうと思います。

https://s3.amazonaws.com/happiness-report/2018/WHR_web.pdf

今年も同様に、国あたり1000人に幸福度を10段階で評価してもらい、その平均値をとってランキングを決めるといったもの。調査自体は、その幸福度を理由づけるための様々なファクター(ひとりあたりGDP、社会的支援、政治腐敗などなど)についても分析を行っていますが、 これはあくまで説明変数なので、ランキングを左右するものではないといった感じ。

どうでもいいんですけどジェンダーギャップのランキングで上位(=格差が少ない)にいたブルンジ、幸福度ランキングは最下位ってどんな歪んだ社会構造してるんだ、、

 

幸せを感じる瞬間

幸せというのは絶対的なものではなくて相対的なものである、という意見に賛同するとして、これを軸に考えてみようと思います。
どういうことかというと、例えば些細な出来事でも大きな幸せを感じることもあれば、同じ出来事でも当たり前のこととして幸せを感じずに出来事を消化してしまう、というような感じです。多分多くの人は無意識のうちに幸せをこのように捉えていると思います。

デンマークにおける幸せ

さて、その上で、まずデンマークについて。
デンマーク、といえば社会福祉の圧倒的な充実度がまず挙げられます。医療費無料、教育費無料、大学生は返済不要の奨学金をもらうことができる、といったように。
僕みたいな1年間の留学生であっても、医療費無料といった恩恵は受けることができます。
もちろんこれは高福祉高負担であるからこそ成り立っているシステムであって、それゆえにデンマークは税金が高く、物価ももちろん高いです(その分給料も日本の2倍くらいですが)
その一方で、日本人からするとちょっとな、って思うところも結構あったりします。とくに文化方面で。
例えば観光。コペンハーゲンだとニューハウンだったり人魚姫、ユトランドの方に行けばレゴランドがありますが正直言ってそれくらい。
自然観光地は夏はいいものの冬は葉も落ちていてそんなでもない。ウィンターアクティビティをするには降雪量、標高が足りなさすぎる。
食に関してもそう。元来厳しい土地・気候だったため食はとにかく生きていくためのもの。短い収穫期間で栽培できる栽培品種の事を考えると、食が発展しなかったのはまあ仕方ないかな、と。そのためデンマーク料理もそんなに美味しくないし、シンプルな料理が多め。外食もわざわざ外に行って食べるほどじゃあないなってとこが多いです。まあもちろんNOMAみたいなレストランがあることもまた事実ですが、あれは一般的なものではないのでちょっと置いておくとして。
気候もそう。北欧全般的にそうなんでしょうけど、晴れが特に少ない。夏~秋は雨が多いし、冬は日がとにかく短い。年中風も強いし。

 

でも、そういった条件に関してはデンマーク人にとっては生まれつきのもの。不満は少なからずあるでしょうけれど、こっちに留学できている日本人が感じているほど大きなマイナスにはならないのかな、といった気がします。またそういった国で生活するとなったとき、気候や外の娯楽とは無関係の部分、つまり家の中や精神的な面に対して幸せを追求するようになったのかな、といったふうに考えています。

そしてここでつながってくるのがデンマークでの典型的な考え方である「ヒュッゲ」。日本でも徐々に有名になりつつありますが、まあなんというか、家族団らん、リラックスできるムードみたいなのを指します。

そしてこういったヒュッゲを楽しむうえで重要になってくるのが社会福祉の充実だと思います。

週休2日、平日は8時間勤務、朝早くから働いて15時~16時には退社、というのがこの国におけるモデルケースですし、これなら家族と過ごせる時間はかなり多いです。

また高等教育まで教育費は無料、大学生全員に返済不要の奨学金付与など、子供を持つことに対する負担も日本と比べるとかなり小さいです。

 

 

つまり、デンマークでは家族での時間を大切にすることによって得られるそこそこの幸せを手に入れるには極めて適した環境であって、それゆえに幸福度が高いとされているのかな、と思います。

 

日本の幸せについて

一方で日本。

デンマークに来てから一番感じる日本のすごいところ、いいところは文化的側面の豊かさです。アニメなどのカルチャーしかり、食の豊かさしかり、土地の持つ色の豊かさしかり。居酒屋やカラオケ、ラウンドワンなどのアミューズメント施設もめちゃくちゃあるし。

以上を踏まえると日本には趣味や好きなもの、熱中できるものが外の世界にできやすい土壌が形成されていると思います。

さて、そこでデンマークのような幸せを追求したところで果たして人々は幸せになるのでしょうか?といったことを現在疑問に思っています。日本において、外を見ればたくさんのレジャー施設やホビー、そして豊かな外食があるわけですが、そういったものに対してはあまり関心を持たずに家の中でのんびりと暮らすことに幸せを見いだせる人が一体どれくらいいるのだろう、と。デンマークと同じ生活を志すのであればあくせく働かなくとも実現できるのではないか、と思ってはいますが、はたしてその生活で幸せを感じれるのだろうか、というと個人的には絶対にNOです。外の幸せを享受している人がマジョリティを占める以上絶対羨ましくなる。

でも趣味や好きなものを存分に楽しむ、という幸せの追求をするにはお金が必要です。何かひとつの趣味や嗜好であればなんとかなっても、全部ってなると十分なお金が必要。となると働くしかない。定時ピッタリ退社だとなにかを諦めざるを得ない。みたいな感じで幸福度が下がってるのかな、と。かりに絶対値で幸せをはかったらまた違った結果になるんじゃないかなーって思います。

 

んじゃあどういうのが理想なのか、というとデンマークのヒュッゲにあたるようなモデルケースが日本だとなにになるのかがわからないので何とも言えないんですが、

自分の周り、とくにサッカー関係の知り合いは幸せそうなひとがいっぱいいるな、と思ってて、これは割と幸せのためのヒントだよなーって思います。

というのも、いろんな仕事をしてる人がいますが、国内外問わずほぼ全ての試合で見かけるような人は基本的にサッカーがあって、その次に仕事。だからか転職してる人もかなり見かける気がするし、やりたいことがあって、それを実現させるために仕事がある、という考えは幸せを得るためのキーになるかなって思っています。多分だけどサッカースタジアムで幸福度統計取ったら絶対ランキング上がる。

まあまだ社会に出たこともない人間が思っているだけなのでここらへんは社会に出てみたら考えが変わるかもしれませんが、、

とにかく、自分は社会構造を変えるほどの影響力も能力もないので、まずは自分自身が幸せになって、究極的には「あーこういう生き方もあるんだー」って思ってもらえるようなモデルケースを構築していけたらなぁって思います。

 

ちなみに余談ではあるのですが、デンマーク社会福祉とかはちょっと雲行きが怪しいなってかんじでして

コペンハーゲンのノアブロ地域の話なんでしょうけど、移民が増えたことによって高負担高福祉のシステムはだいぶ厳しくなってきて、それゆえに移民に対してのみいろいろな制約を課すプランを立てていたりします。移民がデンマークに移住する際は、貴金属など身につけているものの総額の制限もありますし、移民に対しては結構厳しめです。

移民を受け入れるとデンマークのシステムが成り立たなくなってしまうからなんだろうな、というのはわかりますが、それにしても、、といった感じです。

コペンハーゲンの語学学校でデンマーク語が無料で受けられる、というのも徐々に変わってくるそうで。

またこれも有名な話ではありますが、医療費が無料といっても罠があるわけで。無料だーやったーと言って気軽に診てもらえるのかというとむしろその逆で、まずは医者に電話、症状が重くないと判断されれば門前払いを受けます。

bear-25.hatenablog.com

留学同期の友達が詳しく書いていますが、無料だからいいってもんでもないなと思いますね。これ、大病の初期症状とか普通に見逃されそうだし。

 

というわけでデンマークの高負担高福祉モデルはかなり綱渡り的な状態だなと。この国土、国の経済規模だからこそギリギリ実現できているこの社会ははたして今後移民問題などとうまく向き合いながら持続できるのか。また持続ができなかったとき、この国の幸福はどのようにかわっていくのか?といった点は個人的に注目であったりもします。

 

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友達からおすすめされたこの本。デンマークの人々がなぜ幸せなのか?をイギリス人の視点から分析した本で、留学中に読んでしまいたいなと思っています。興味がある方はこちらもぜひ。