備忘録

書きたいことや思ったことの殴り書き。

アフリカ旅行記-ルワンダ①

朝5時、眠いながらもしっかり起きて支度を済ませる。まだ暗いし肌寒いので、ナイロビ中の移動をバイクタクシーで済ませていても朝5時の移動はさすがにタクシーを選ぶ。

こういった時間帯だとUberのようなサービスがあるのはとてもありがたい。配車を頼んでほどなくしてきたタクシーに乗って30分ほどで空港に着く。

空港では特にトラブルもなく出国を済ませ、搭乗開始時間まで1時間ちょっとあるのでラウンジへ向かう。ターキッシュエアラインズのラウンジと聞いて期待をして行ったものの、カードラウンジと全く変わらない、というかむしろそれ以下のラウンジでがっかりした(それでもコーヒーとクロワッサンを食べられるだけありがたい)。

 

ナイロビの空港は視力検査のランドルト環のような形をしているのだけれど、ラウンジとゲートがちょうど逆側にあるので(つまり直線距離は近いのに実際の距離はかなり離れている)、歩くと15分ほどかかる。このせいで搭乗ゲート締め切りのぎりぎりになってしまった。

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ナイロビから飛行機に乗って1時間、ビクトリア湖を横切ってルワンダの首都、キガリに着く。55か国目。千の丘の国といわれるだけあって、さすがに起伏が多い。空港も高台を切り崩して均したところにあるように見える。

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ルワンダに着くとBienvenueなど、フランス語をちょくちょく目にする。ルワンダイギリス連邦の1つで公用語は英語じゃなかったっけ?と思いつつ、入国審査へ。どこへ行くのか、どれくらい滞在するのか、ルワンダでの連絡先はどこなのか、など次々に聞かれる。なかなか通してくれなかったものの、「東アフリカ観光ビザを持ってるよ」といったらあっさり通してくれた。

 

そういえばルワンダイギリス連邦の一部であり公用語は英語だけれど、歴史的には隣のDRコンゴ同様ベルギーに支配されていたため、フランス語も公用語で、年配の人はフランス語のほうが得意らしい(とはいっても年配の人でも英語も喋れるのですごいな、と思う)。

 

空港を出てATMを探すも、ATMが壊れていたので、両替所に行く。両替所というとレートがよくないイメージだけれど、ここアフリカではユーロやドルのレートは異常に良く、手数料も1%いくかどうかなので、ATMと同等かそれ以上だ。オランダから帰ってきたときにATMに入れそびれたユーロ紙幣がここで役に立つのはありがたい。

 

現金を手に入れたら次はSIMカードを買う。ルワンダにいるのはせいぜい1週間ほどなので、5GBで6ドルのプランにする。電話番号を手に入れた後は流れるように配車アプリをインストールし、それを使ってタクシーを呼ぶ。が、配車アプリで呼んでも大体キャンセルになってしまう。アプリの評価はかなり低かったのだけれど、どうやらこのキャンセル率の高さが原因っぽい。

とりあえず空港外に出て、タクシーを拾う。配車アプリは機能していないけれど、距離と値段の相場がわかるのはありがたい。

タクシーに乗りながら街を眺める。ナイロビは発展してるな、と思ったけれど、キガリはそれ以上というか、噂通り町全体がものすごく綺麗だ。そして坂が多い。

 

晴れていたので宿に着いて真っ先に溜まっていた洗濯をする。手洗いは面倒くさいけれどなんだか楽しい。携帯用洗剤を使って軽く洗い、宿の裏庭のようなところで干させてもらう。

5時起きで7時に朝食を食べていたこともあり、お腹がすいたので近くを徘徊して適当に見つけた食堂、いや、食堂よりも小さい露店のような場所に入る。同い年くらいの女性と、おそらくその父親のような男性によって切り盛りされている。このブログを書きながら気づいたけれど、料理人は男性の方だった。

 

メニューを説明され、とりあえずオムレツを頼むことにする。オムレツといえばカメルーンで毎日のように食べていた料理。ルワンダのオムレツがどんな感じなのか気になるので、「作ってるの写真撮ってもいい?」と聞くと、いいよ、こっちおいで、とキッチンの中に招いてくれた。何もそこまで求めてない、とは思ったけれど(人が何かしているのを無許可で動画や写真を撮るのが気が引けたから聞いただけなので)、ありがたくキッチンの中に入らせてもらう。

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強い火力で青唐辛子・ニンニク・玉ねぎを炒め、そこにトマト・肉・その場で揚げたジャガイモを入れてさらに炒める。そして卵を入れて固めて出来上がり。出来上がりはスペインのトルティージャのような感じだった。

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作っている間に店の女性と色々な話をして、旅行客であることを話すと「キニャルワンダ語のフレーズで何か知ってる?」と言われる。タクシー運転手にありがとうは聞いたけど忘れてしまったので教えてもらう。次々とフレーズを教えられたこともあって覚えているのは少しだけだけど、挨拶とありがとうだけは覚えておいた。

世界中どこでも、やはり現地語でしゃべるだけで緊張感がほぐれるし、距離も縮まることも多い。特にアフリカはそうというか、英語やフランス語はあくまで「公用語」であって「母語」ではない(もちろん母語の定義にもよるけれど)。現地語を完璧に繰れなくても、挨拶と感謝を言えるだけでもだいぶ違ってくるな、と思う。

 

いただいたオムレツはとても美味しかった。満足したので、とりあえず次に向かう先を考える。

実はこの日唯一やりたいことがあった。それはルワンダのサッカーリーグの試合を観に行くこと。つくづく便利な時代だなと思うのだけれど、ルワンダリーグでさえも(さえもというと失礼かもしれないけど)Googleで調べると試合の日程と場所がわかる時代だ。ナイロビに居た時に日程を調べたら今日の15時からキガリ郊外で試合があるというので、その試合を観に行こう、と思っていた。

しかし、試合まではまだ2時間ほどあって、さすがにルワンダリーグで2時間前に着いてもやることもないだろう、ということでとりあえず時間をつぶしに市内中心部に向かう。アフリカ一治安の良い国の首都なら、少し歩いてみても大丈夫だろうし、大丈夫じゃなければバイクタクシーに乗って引き返せばいいだけだ。

バイクタクシーに乗って違うエリアに移動すると、改めていかに勾配に溢れた都市なのかがよくわかるし、見える建物も非常に近代的でアーティスティックな建物が多い。多くの日本人が想像する「アフリカ」とは完全に別物だ。

キガリの中心部に近づくにつれ、徐々に人口密度が高くなっていくのを感じる。が、それでもナイロビのような本能的に感じる治安の悪さはあまり感じない。

市内のモール近辺で降ろしてもらう。空港で降ろした20ユーロでは全然足りなさそうな気配を感じたので、とりあえずモールの中に入ってユーロを再び両替する。

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モールを徘徊して、再び外に出て10分ほど歩く。特に用もないので歩くだけだけど、少なくとも歩いても問題ない都市というのが分かっただけでも大きい。旅先で歩くのがメインのアクティビティな自分にとっては、歩けるかどうかは結構重要。

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時間をつぶして、これからスタジアムに行けば大体40分前くらいにスタジアムかな、となったのでバイクタクシーで郊外にあるニャミランボ・スタジアムに向かう。

捕まえたバイクタクシーのおっちゃんに値段を聞くとSept cents (フランス語で700)といわれる。そう、この国では唐突にフランス語でいわれることが結構ある。急にフランス語でいわれると脳が混乱するけど、念のため数字を書いて確認。相場より安いくらいだったけれど、バイクタクシーに乗ってスタジアムへ。

20分ほどし、徐々に郊外というか、今まで見てきたキガリの感じとは少し違った雰囲気になってきたところでKigali Stadiumと書かれた場所に到着。Nyamirambo Stadiumじゃないの?と思いつつも、地図を確認するとあっていたので降車。

楽しみにしていたルワンダフットボールリーグを観にスタジアムへ突入する。(つづく)