備忘録

書きたいことや思ったことの殴り書き。

リスボンでモザンビーク人の家に居候した話

最近はVlogという記録手段を手にしたので、あまりブログに手をつけようとは思ってなかったのだけれど、Vlogの難点は言いたいことが沢山ある部分に尺を沢山割く必要があること。逆に尺を沢山割きたいのに十分なビデオがないと言いたい事も圧縮する必要が出てきたりする。

 

という事でそういう時はブログを書けばいいか、という事でブログを書いてます。

 

リスボンには元々オランダで仲良くしてた友達が住んでて、今回ジブラルタルに行く事もあって立ち寄るにはちょうどいい機会だな、と思って6日間ほど滞在することに。

元々はその友達が前住んでたアパートの契約が残っていて、そこに何日間か滞在させてもらう予定だった。が、しかし、それが色々とうまくいかなかったので、結局その友達が住んでいるモザンビーク人の家のベッドがその日は空いているということで、とりあえず一日だけ泊めてもらうことにした。

 

少し緊張しつつ家に入る。家に入った瞬間、「ここはポルトガルか?モザンビークか?」と錯覚するくらい、なにか雰囲気が違った。そして快く受け入れてくれる家主。

この時点でたらふく飯を食べた後だったが、居間に行くと夕食の時間、という感じだった。「食え、食え」という感じで、お皿を渡されたので、お腹はいっぱいだけど食べることにする。

「これでよそっていい?」といったたぐいのことを聞くと、”porque voce perguntar?”と言われた。「なんでそんなこと聞くんだ?」といった意味だ。そしてすかさず、”aqui e tua casa”と言われる。「ここはお前の家だ」と。要するに、お前の家なんだから、そんないちいち聞かずに好きにしなよ、といったたぐいのことだった。この滞在中この言葉を何度も耳にすることになる。

翌日。この日に友達のアパートの鍵を借りる予定だったので、支度をしてモザンビーク人の家を出る。が、結局この日も鍵の受け渡しがうまくいかなかった。そしてこの日は、空いてたベッドが空いていない。けど、「ソファなら寝れるんじゃね?」という友達の提案の元、結局この日もモザンビーク人の家に帰った。

家に帰った時家主は不在だった。もう遅かったので、風呂に入って歯を磨いてソファーで寝る。「1日で出ていく」といって結局寝てるので、実質不法滞在のようなものだ。若干のどがイガイガしているので、マスクをしてのどを保湿して寝る。

2時ごろに家主が帰ってきて、挨拶をしてくれた。特にとがめられることもなかったが、「なんでお前はマスクをしているんだ、コロナのことがそんなに心配なのか」と言われた。保湿のためにしているのだけれど、それを伝えられるポルトガル語力はないので、英語を交えて説明するが、全く伝わっていなかった。が、正直マスクをこのままつけて相手との間に意図せぬ隔たりが出来るのはもっと不本意なので、マスクを外して寝ることにした。結局のどはめちゃくちゃイガイガした。

 

結局、この滞在中ずっとモザンビーク人の家に居候していた。人の家にずっと滞在する、というのは結構ストレスになることも多くて避けていたのだけれど、今回は全くストレスを感じず、むしろ実家のような安心感を覚えていた。というのも、向こうがこっちのことを当たり前に受け入れてくれているからこそ、こっちも自然と安心できたんだと思う。住んでいてストレスが全くないし、よそ者といった感じでもない。Aqui e tua casaという言葉が本心から出ていたんだな、ということを実感した。アフリカのコミュニケーションと関係の構築の仕方は本当に面白い。