備忘録

書きたいことや思ったことの殴り書き。

カタールの記憶

5年前にカタールに行った時の話です。

本当は3月末にカタールW杯ボイコットの話が出た時に書こうと思ったものの、本業のほうがバタバタしすぎてて書く暇もなく、「ま、いっか」と思って書くのやめたんですが、友達のやってるポッドキャストでちょうどこの話が出てたのでやっぱり書こうと思います。

 

 

サッカーオタクな二人のポッドキャストです。本業じゃないのに細部までこっててすごい。

 

で、カタールの話です。W杯のスタジアム建設に関わった出稼ぎ労働者が、過酷な労働環境によって命を落としていることに対して3月のAマッチデーあたりで各国(特にヨーロッパ)がボイコットをほのめかしたり人権を重視するような抗議をしていました。正直スキャンダルでもないし、開催が決まったときから問題視されていたのに「何をいまさら」って思ってしまいます。コロナがない世界線でも抗議してたのかな、とか色々勘ぐってしまいます。

 

そんなカタールの問題ですが、この国を訪れればその問題は生々しいくらいに伝わってきます。これまで40か国以上を訪れましたが、実は一人で初めて行った外国がカタールでした。それも3-4週間。で、誤解を恐れずに書くと、カタールで見た景色がなければそんなに海外を言っていないと思うし、バックパッカーとかがよく言う「価値観の変化」があるとすれば、それはよくあるインドでもなく、モロッコでもなく、初めて住んだデンマークでもなく、カタールだなと思います。それくらい強烈な体験だったなと5年たった今でも思います。

 

カタールに行ったのはU-23アジア選手権(リオ五輪予選)のためで、2戦目から決勝までずっと滞在していました。今でこそどこの国に行くのに大体どれくらいの予算が必要か、とかは感覚でわかるものの、この時にそんなことが分かるはずもなく、Booking.comで宿代を調べたら「7000円」と出てきたので、あろうことか僕はこれを20泊分の値段だと勘違いして「カタール物価安いな、余裕じゃん」と思って、航空券を取れるだけの貯金が出来た瞬間に航空券を予約したんですね。で、その後にそれが1泊分の値段だということが判明して青ざめるという。

その当時忙しくてろくにバイトもできていなかったので、20泊分の宿をそこから貯めるのは不可能だったので、結局Couchsurfingで調べて出てきたカナダ人のおじさんの家に居候していました。そのおじさんとは1年ちょい前に東京で再開しています。いい思い出です。

 

そんな感じでスタートしたカタール遠征で最初に直面した問題が移動。その当時カタールには公共の交通機関がなかった(バスはあったものの労働者以外使っていない)ので、移動は基本的にタクシーでした。で、このタクシーがまあぼったくるぼったくる。メーターを回さない、わざと遠回りする、この辺は日常茶飯事で、乗ってると全然違う方向に走り出して他の人を乗せて、強制的に相乗りになったと思えばその人の分まで二重に請求されたりとか、そんなこともありました。日本のタクシーと比べたら値段は安いものの、それでも塵も積もれば山となる、で節約旅行においてはここを妥協するかどうかは結構響いてきます。

彼らは大体”Where are you from? Do you work here?”などと聞いてきます。で、日本人だと答えたら最後、大体ぼったくられます。最初はこれにずっとイライラしていたのですが、そんななかある日乗ったタクシーの運転手との会話が記憶に鮮烈に残っています。その運転手も例にたがわず「どこから来たの」と聞いてきたので、日本と答えると、「あーじゃあお金沢山持ってるよね」といってぼったくってきました。その人の立場に立って考えてみたら当たり前なのかもしれないけれど、日本でぬくぬく育ってきた自分にとっては「お金をたくさん持っている(であろう)人からは多めに請求していい」という思考回路はだいぶ衝撃的で、その人たちが出稼ぎ労働者であることを念頭においても理解をするのにだいぶ時間がかかりました。この辺の考えは滞在中にカタールのいびつさを目の当たりにしていく過程で徐々に変わっていきます。

 

この国、なんか不思議だな?って最初に思ったのは食費です。その当時はカタールに行くようなサポーターの知り合いもいなかったので、だいぶ心細かったわけですが、そんな中で知り合いづてで紹介してもらったカタール在住の日本人の方にご飯に連れて行ってもらう機会が滞在して1,2日目にありました。普通のファミレスのようなお店だったものの、1プレート大体3000円くらいで、「物価めちゃくちゃ高いやんけ!」って不安に駆られたのを覚えています。一人で食事をするときはサブウェイとかマックとかで済ませていて、そういうところは日本と大して変わらなかったのですが、ある日ふと訪れたバスターミナルの薄汚い露店で売ってるサモサの値段を見て愕然としました。朝ごはんとしては十分なボリュームがある大きさのサモサが、1リアル(30円)で売っていたのです。「カタールにこんな安い食い物あるのか、ラッキーだな」って思うと同時に、「価格差えぐいな」という感想も出てきました。バスターミナルであたりを見渡すと周囲には出稼ぎ労働者しかおらず、この露店が労働者向けであることは明らかでした。

その日の昼食をとるために訪れたバスターミナル付近のインド料理屋も、以前訪れたファミレスとは明らかに価格帯が異なっていて、2人で分けても余りそうなビリヤニが300円ほど、といった感じでした。そういえば前のファミレスとは全く客層が違うし、この辺で「もしかしてこの国、物価が二つ存在するのでは…?」ということを感じ始めていました。

 

そう考えると、前のタクシーのぼったくりなども合点が行く気がします。要するに自分は出稼ぎ労働者から見たら「もう一つの物価の側の人間」であって、その人に対して「正当」な金銭を要求しているだけなのだろうな、と。そして、それまでは気になっていなかったものに目が行くようになって行きます。それは、そこで人がどのように暮らしているか、ということです。

そのなかでも特に目についたのがカタール人の子供の横柄さ。ドーハで有数の観光地であるスークワキーフという市場にはペットが沢山売られている区域があって、そこに行くとおびただしい数のインコやウサギ、モルモットなどが狭いケージの中に異様な密度で閉じ込められていて、動物のフンの強い匂いとけたたましい鳴き声が鳴り響いています。これだけでもだいぶ地獄なわけですが、そのケージをバンバンと叩いて、驚いた動物を見て笑っているカタール人の子供とそれを注意するわけでもなく一緒になって笑っているカタール人を見て「この国の育児どうなってんだ?」って衝撃を受けました。他にもショッピングモールのおもちゃ売り場で売り物を勝手に開封して遊びだしたり、カフェの屋外に設置された座敷を投げ飛ばしたり、とにかくやりたい放題です。子供がやりたい放題なだけならまだしも、それを決して注意しない親がとにかく異様に映りました。後々他の人の話を聞いたりすると、そういった事例はカタールでは普通で、普通になってしまっているからこそその横柄さに拍車がかかっているのだなぁと感じました。働かなくてもお金が入ってくるような環境で育てばそりゃ横柄にもなるだろうし、この国ではとにかくカタール人が絶対なんだな、ということを強く実感しました。今問題視されている労働者の人権問題について、個人的には、猛暑などの気候云々以上に(カタールの夏は本当に本当に地獄のような蒸し暑さなのでそれはそれで原因の一つではあると思うが)、この態度こそが根本にあるんだろうな、と思うには十分すぎる体験でした。

 

で、そういう経験をしてくるとぼったくりとかを受けても法外な値段じゃない限り「まあこれくらいは良いか」という風に妥協するようになって行きました。それと同時に、どうしようもないとはいえ、運転手と日本人としての自分の明らかな格差を自覚してしまっている自分に嫌気がさしたりもしていました。何がともあれ、こういった自分の今まで見たことのなかった社会だったり文化をこのような形で紐解いていく感覚は新鮮で、ありきたりな言葉ではあるものの「自分の知らない世界はまだまだあるな」と感じたのが、このカタール滞在でした。日本代表はその大会で優勝し、すっかりトラベラーズハイになった自分は勢いでリオ五輪まで見届けることを決意し、リオで留学を決意しデンマークに飛んでいるし、自分の旅行の軸が「文化を見る」ことになった原体験でもあるので、カタールでの経験がなかったら今の自分はないだろうなあって思ったりします。水タバコを吸いながらこの文章をだらだらと書いているわけですが、吸っているとカタールの狭い路地で吸ったひょうたん製の水タバコを思い出すように、折に触れてカタールの思い出がよみがえります。今回のボイコットの件は、強烈なインパクトを与えた経験を思い出してちゃんと言語化するいい機会だなっておもったので書いてみました。

 

自分にとってはカタールはそういう場所なので、5年前に訪れて以降結局3回くらい訪れています。まあ大体はトランジットついでにめちゃくちゃ美味いイエメン料理を食べるのが主目的なわけですが、最後に行ったのももうそろそろ3年前とかになるのでそろそろ記憶をアップデートしたいところ。地下鉄も開通したし、今回取り上げた人権問題が(なぜこのタイミングなのかは分からないけど)大きな問題になってきて、カタールがどう変わるのか?は純粋に興味があるので、コロナが落ち着いたらまた行きたい国の一つ。それを知るには十分な滞在が必要だと思うので、カタールW杯の頃には日常が戻っていればなあ、なんて思ったりしています。

 

 

免許を書き換えてきた

2月にオランダに帰ってきてから2週間休暇で暇だったんで、日本の免許をオランダの免許に書き換えてきました。

あんまり厳格なルールではないにせよ、長期滞在する場合は国際免許証をいつまでも使い続けるのではなく、半年以内にその国の免許に書き換えないといけないというルールがあって、自分が市民登録した日が8月下旬で、一応2月中までに書き換えないと、な感じだったので。

前調べた時になんか面倒くさそうだなって思ったんですが、2週間やることもなかったので、2週間の間に色々済ませてきました。

とりあえず何をすべきかの情報収集を大使館だったり個人のブログだったりから収集することに。オランダはデンマークと比べて日本語における情報量が格段に多いのでフロンティア精神を変に発揮しなくて済みますね。コペンハーゲンの時はかなり手探りって感じだったので…

ということで、やるべきことは、大使館に行って免許の翻訳証明の申請→1週間後受け取り、ということと、その翻訳証明書を持って市役所に行って免許の申請→2週間後受け取り、といった感じ。

てか、大使館がアムステルダムにあるものだとばっかり思っていたらまさかのハーグで、遠いなあと思いつつも行ってきました(時間的に大体倍くらいかかる)

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大使館には寄贈された日本のDVDや書籍などがあって、結構「なんでそれ!?」っていうDVDとかが置いてあって面白かった。写真は撮れなかったのでないです。

ハーグ中央駅から日本大使館まで行くバスの最終地点がScheveningenで、「これはあのトリビアの泉でやっていた伝説のスケベニンゲンでは!」となり、せっかくなので行ってきました。

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普通にビーチのあるリゾート地って感じで、海沿いにある観覧車とかをみてどことなく神戸の海沿いを思い出しました。コロナじゃなかったら楽しいんだろうな。

ちなみに自分の大学だったり住んでいる場所を日本の友達に説明するときに大体「オランダ三大ニンゲンはワーヘニンゲン・フローニンゲンスケベニンゲンでそのうちの一つ」という自分で考えたクソ豆知識を使っているので(フローニンゲンスケベニンゲンは比較的有名なので)、皆さんもよかったら使ってみてください。あと残念ながらScheveningenは頑張ってもスケベニンゲンにはあまり聞こえないです。残念。

 

1週間後に翻訳証明を取りに行くときはオランダでの数年ぶりの大雪の最中でした。本当は前泊してロッテルダム観光でもしようかと考えていたらそもそもロッテルダムまで行けなかったので、諦めて当日またハーグに行っただけ。

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証明書を大使館でもらったら、次は市役所で申請。市役所で申請をするのですが、厳密には市役所を介して陸運局に申請する形。陸運局に申請が完了する段階で陸運局が要求する健康調査票に答える必要があったので、これをオンラインで済ませたうえで申請に行きました。

大体50ユーロくらいで思ったより高かったけど、まあ必要経費ということで。日本の免許もこの時点では陸運局に送る必要があって、市役所→陸運局日本大使館という順で返還される仕組み。面倒くさいシステムだな。

 

2月あたまに手続きを始めて、免許が届いたのが2月下旬。届いてみた免許を一通り確認したら、有効期限が2031年までになってたのが嬉しい驚きでした。日本の免許が2022年までで、それを基準に更新されるのかなーと思ってたらまさかの10年有効はありがたすぎる。日本に帰ったときに日本の免許は更新しなきゃではあるものの、EU域内で使える免許証が10年間有効なのはかなりいいですね。あと留学初日に家具とか買うために借りたくそでかいバンは普通に規格的に乗っちゃダメな奴だったということも判明しました。

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これ

それはそうと、これでカーシェアが借りれるのもかなり嬉しい。自分の住んでいるところから徒歩10秒のところにカーシェアリングサービスがあるので。

オランダのカーシェアはMyWheelsとSnappcarが優勢。

MyWheelsはタイムズカーシェアのようなイメージで、1時間3ユーロで、それに加えて距離に応じた料金が加算される感じ。1日借りると80ユーロほど。

Snappcarは個人から車を借りるサービスで、MyWheelsよりは格安。個人から借りるとはいえ保険や金銭のやり取りはサービスを経由するので、比較的安心して借りられるサービス。こっちは免許取得後1年以上経っていることが条件とのことだったので、現在借りれるのかどうかを確認しているところ。いずれにせよ、田舎において交通の幅が広がったのはとても嬉しいですね。

大学院生、どうやって勉強してるの?

オランダの大学院生になって早半年、授業もとるべき単位数の75%を取り終え、今は最後の2授業を取っています。これを取り終えればあとは修論インターンのみ。早いですね。

 

さすがに自分の勉強スタイルも確立できて来たので、自分の備忘録もかねて、普段どういう感じで勉強しているのかを書いてみようかなと思います。基本的に一番心掛けていることとしては、後々見返したときに、ちょっと見返せばなにをやっていたかを思い出せるように、ということです。

そもそもどれくらい勉強してるの

友達だったり周りからも暇そうだなと思われていますが、基本的に授業時間以外において、時間が決まった用事がほぼないというだけで、まあほどほどには勉強してます。授業が何時から始まるかにもよりますが、忙しい日で8-12時、14時-18時くらいまで授業をやって、それに加えて大体2時間くらいは平均してやっている感じでしょうか。休日は平日に出来なかったことだったり翌週に向けた準備だったりでまちまちですが、暇だったら授業以外のことを勉強したりもしてますね。最近だとフランス語。

使っているデバイスとか

使っているデバイスとかについて。基本的にはノートパソコンとiPadで何とかやってます。ノートパソコンは大学がWindowsを強く推奨していることもあってHPのspectre x360を使ってます。充電中のファンがうるさいこと以外はおおむね満足。

iPadは年末日本に帰ったときに最新モデルのiPad Airと第二世代のApple pencilを買って使ってますがめちゃくちゃ便利。特にリーディングだったりの効率が格段に上がった気がします。

紙は字が汚いこともあってほとんど使わないですが、計算だったりとか論文のまとめとか、たまに使うのでA4コピー用紙をストックしておいていつでも使えるようにはしています。

 

リーディング

授業外の時間で一番時間を費やしているのはおそらくリーディングだと思います。社会科学を勉強している人ほどではないものの、それなりに必須のリーディング課題は出るので、授業外の時間の半分以上はリーディングに費やしてる気がします。

論文

やはり論文を読むことが多いのですが、ただパソコンにダウンロードして読んで、ってやってもよほど興味のある論文以外は忘れてしまうし、同じような内容の論文をたくさん読んでいると「あれ、この内容が書いてあった論文ってどれだっけな」ってなってしまう可能性があるので(現に学部時代の時になってた)、論文に関しては管理ツールを使っています。

 

使っている論文管理のツールはMendeley, zotero, paperpileなどいろいろ試したのですが、使い勝手が一番良いReadCubeというやつを使ってます。Chromeで読みたい論文にアクセスすると、Chrome拡張機能でReadCubeのライブラリに追加、PDFのダウンロードまでワンクリックでやってくれるのはかなりありがたいです。年間30ドルほどかかりますが、まあ奨学金もらってるし必要経費、って思いながら使ってます。

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ライブラリに追加した後は、後から見返せるように関連するトピックのタグをつけて、授業で読んだやつは授業コードも追加してあとから一斉に復習できるようにしてます。

読むときは後から論文の概要をすぐ思い出せるように、Abstract等論文の簡単なまとめをA4の紙に書いて(ここだけはどうしても手書きが一番性に合ってた)、スマホで撮影→文書に変換してパソコンに転送→Readcubeの論文に添付、という感じでやってます。こう書くと面倒くさそうに見えるけど大体撮影から添付まで1分ほどなので慣れればラクですね。

授業で必須課題となっている論文に関してはそれなりにちゃんと読むので、集中しても2時間くらいはかかってる気がします。それでも読み飛ばすことも結構ありますけど。読みながらマーカーの色を変えたり(重要なところは黄色、筆者の発見はピンク、箇条書きのようなところは緑、みたいな感じ)、分かりにくいところはコメント入れたり、図とか論文の構成に関して書き込みしたり、とかですかね。

基本的にiPadを使って読んでるのですが、Apple pencilでの書き込みはサクサク出来るのでめちゃくちゃ便利ですね。画面分割で1/3をアルク英辞郎にしているので、分からない単語が出てきたら速攻調べてます。

 

教科書など、その他の文書

こっちの教科書だったりは基本的にオンラインで利用可能なので、ものを増やさないように極力オンラインで済ませるようにしてます。ReadCubeには論文以外も追加出来はするものの、正直あまり追加するメリットもないので、それ以外の文書は基本的にPDFにしてAdobe acrobatで読んでいます。Document cloudに文書を突っ込んでPCとiPadで共有して、iPadで読んでいる感じですね。読み方は基本的に論文と同じように読んでます。

ノート

ノートに関しては、デンマークに留学したあたりからすべてパソコンで取っています。紙に書いても大体なくしたり見返さないので、後々見返すことが出来るように、って感じです。

iPadユーザーなのでGoodNoteなどの選択肢もありますが、そもそも字があまり綺麗じゃないのでスピード勝負のレクチャーのノートはパソコンで取れるようOneNoteを使ってます。これは特段理由があるわけじゃあないのですが、特段困ることもないのでそのまま使い続けています。

授業はiPadで、板書と調べごとはパソコンでという風にして、授業スライドに書き込みたいことがあった場合はiPadスクショ→書き込み→OneNoteに張り付け、という風にしてます。OneNoteはリアルタイムの同期のラグがほとんどないのでかなりストレスなくできてます。

ノートだけ見て理解が出来るかというと多少怪しい部分もあるものの、基本的にはテスト勉強の時にいろんな項目をまとめる癖が昔からあるので、そこでだいぶ整理されているかな、という感じ。たまに学部時代のノートとかも見返したりすることもあるので一つのアプリで一括管理出来てるのは楽ですね。

その他

ライティング

ライティングの課題は思ったほど多くないのですが、書くときは基本的にワードを使ってます(それはそうという感じではあるが)。

英語の文章を書く上で使ってる便利ツールを紹介していこうと思います。

Grammarly…英語校正をするうえで超便利です。ワードやChrome拡張機能として入れられて、かなりの精度で冠詞や時制の間違いなどを直してくれるので多用しています。

英辞郎…例文とかも調べられるので、日本語で言いたいことがあるけど英語で綺麗な表現が見当たらないときとか、この言い回し本当にあってるんだっけとか、そういうのをチェックするときに使ったりしてます。

Just The Word…コロケーション(この単語ならこの動詞、みたいなやつ)を調べたら頻度別に表示してくれるサイト。Academicな単語じゃないものが頻出で出てくることもあるのでそこは注意しないとではあるけれど、「あーこの文脈にしっくりくる動詞なんだっけなー論文とかでよく見るんだけど」みたいな思い出せそうで思い出せないときにこのサイトで検索すると大体すぐわかります。超便利。

Merriam-Webster…オンラインの英英辞書。その言葉自体を調べるというよりかは、言いかえをしたいときに使うことが多いです。英語だと同じ単語を何度も使うとくどいと言われてしまうので、良い言いかえないかなーってときにこれの類義語辞典とかを使ったりしてます。

Academic Phrasebank…論文やレポートで、「こういう主張をしたいとき」などの書き出しのテンプレなどが載っているこれまた便利なサイト。出典がマンチェスター大学なので信用度もかなり高め。

暗記系

この歳になってくるとあまり暗記するものも無くなってくるので大体パソコンを見返せば思い出せる、くらいにとどめてあるのですが、言語だけはそうはいきません。最近は将来を見据えてフランス語の勉強にいそしんでいるわけですが、基本的な単語をある程度覚えないと知らない単語が沢山で挫折してしまう、なんてことはざらにあるだろうな、ということで勉強を始める前になにかいいツールはないかな、と色々探した結果Ankiというソフトを使っています。

調べてもらうと分かる通り少々ユニークで使い慣れるまでに少々時間はかかるものの、慣れたらめちゃくちゃ便利です。どんな形式のものであろうと暗記系のものだったらあらゆるものを問題におとせます。で、学習管理(習熟度に応じて復習の間隔を決めたり)はソフトが勝手にやってくれるので、それもかなり楽ですね。

基本的には暗記する事項自体はパソコンを使って入力して、同期したスマホアプリで学習自体は行っています。

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こんな感じでどれくらい勉強したか、習熟度がどれくらいの単語がどれくらいあるかとかがかなりわかりやすいので、モチベーションの維持にもつながるかな、と。今はとりあえず日本で購入したフランス語の単語帳の単語すべてと、基本的な不規則動詞の直説法現在形の活用変化についてをこれで勉強しています。正直そんなにフランス語に割ける時間はないので、限られた時間で出来ることをやろうってことでひたすら単語をやっている感じですが、今までの暗記学習に比べてかなり効率的だなって思います。

まとめ

 自分の勉強の仕方が最適解だとは思っていないのですが、とはいえ勉強において「こういうものはこうやって勉強する」という型を作っておくと余計なことに気をとられなくて済むのでかなり効率よく勉強できてるかな、という気はしています。いろんな選択肢があると延々と迷ってしまってそもそもの本題に手がつかなくなってしまう性分なので。どこかの誰かの参考になれば幸いだなと思いつつも、後々見返して修士の時こうやって勉強してたなって思い出せるように、備忘録として

日本脱出

まさか生きている間に、というかこんなに直近で「何日までに帰らないと国に帰れなくなるかも」みたいな状態になるとは思いませんでしたよね。

以上今日にいたるまでのドタバタ劇の顛末です。

 

1月20日 - ロックダウンの措置の強化の発表

1月中旬のこの時期になって、オランダでは第二次世界大戦以来の夜間外出禁止令が発令されました。日本と同じで元来法的に基本的人権を制限することが出来なかったので実は3月の時も外出禁止令は出ていなかったわけですが、12月の屋内マスク義務化に次いでついに、という感じです。

この時点で大使館から来たメールを抜粋すると、

ウ 入国禁止の例外リストの見直し
○政府は、EU域外の国から渡航する旅行者に対する入国禁止の例外リストを見直すことを決定した。これにより、ビジネスを目的とした渡航者、学生、高度なスキルを有する移民、文化・クリエイティブセクターの専門家、短期滞在を目的とする遠距離恋愛者等はオランダへの入国が禁止される。

という感じだったので、あれ、これ学生だけど大丈夫?ってなったわけですが原文読むとおそらく学生というのも短期滞在を目的とする学生であり、居住者はその限りではないとのことを駐日オランダ大使館のほうからメールをもらって安堵。

このあたりでハイリスク国からの渡航者の検査が厳しくなったわけですが、日本はローリスク国で、感染者は増えつつあると言いつつもほどほどだったんでまだ問題ないだろって思っていました。12月に除外されたウルグアイの除外時点での人口当たり感染者数を基準にすると、日本も1万人を越えなければ大丈夫なのでは?となっていました。

オンラインで受けていた授業のテストが29日にあって、そこから2週間は休みだったので、この時点では2月11日に帰る予定でした。

 

1月27日 - EUの入域許可国リストから日本除外のリーク

このあたりから雲行きが怪しくなってきます。

www.bloomberg.co.jp

正直、入国の難易度はこの入域許可国リストに入ってるか否かで天地の差です。このあたりで、日本が除外されるとどうなるか、を調べ出すことに。日本大使館からのメールによると、

3 必要となる書類
 陰性証明の取得が必要となる場合、以下の書類を取得・提示する必要がある。
(1)オランダへの到着前72時間以内に受けたPCR検査の陰性結果(紙またはデジタル)
(詳細は12月24日(木)付けの関連メール( https://www.nl.emb-japan.go.jp/files/100130776.pdf )をご確認ください。)
(2)(1月23日(土)以降、)搭乗前4時間以内に受けた迅速検査の陰性結果(紙またはデジタル)
(3)自身の署名の入った陰性結果に関する誓約書(EU・シェンゲン域外から渡航する場合)(詳細は上記の関連メールをご確認ください。)
(4)健康申告書

とのことで、とりあえず72時間以内のPCR検査と、搭乗前4時間以内の迅速検査が必要、ということに。とはいえ成田空港にもPCRセンターあるし最速2時間で結果出るって書いてあるし、迅速検査にあたる抗原テストもどうせ行けるだろー、と高をくくっていました。とはいえとりあえず検査条件を満たせるかどうかをPCRセンターに連絡して確認することに。

ちなみにこの日はリークが出たとはいえEUからの正式発表はありませんでした。

1月28日 - 焦りだす

朝起きると、PCRセンターからメールが来ていました。

こちらの現状では検査をしてから結果のお渡しまで最短4時間ほどいただいております。
搭乗4時間前の検査は厳しいかと思います。
また、こちらでは抗原検査とLAMP法はやっておりません。
real time RT-PCR法と中国向けのIgM検査のみとなっております。
まじかよPCRセンター。PCRセンターの名前に偽りはないとはいえ。この辺で徐々に「あれ、これってまずいんじゃない?」となってきました。調べていくと分かるんですが、
LAMP検査法or抗原テストを受けられる医療機関
②海外渡航目的(=無症状・濃厚接触判定なし)
③4時間以内の検査(直行便が11時半なので9時半には結果をもって空港に居たい)
④陰性証明書を発行してくれる
の4つを満たす医療機関がほぼ日本にはないのです。厚労省のホームページで調べたりしても、そもそも抗原検査をちゃんとやってる医療機関なんて数えるほど。かなり入念に調べた結果ほぼ無理との結論に。
そうなってくると、飛行機の日程を早めるとかいろんな選択肢が必然的に出てきます。

パッと思いついたのは、安全な国への移動、抗原検査を受けれる国への入国、新ルールが適用される前の帰国、です。

そしてこの日の夜にEUによる除外のアナウンスが正式にありました。

29日 - 試験と決断

そもそも試験がなかったらたぶん28日の時点で帰ってたと思うんですけど、この日に試験があったこともあって試験が終わってからの帰国以外ありえない、という感じになっていました。

ニュースなどによると、EUの入域許可国リストからの除外がそのままEU諸国に適用されるのではなく、それを受けて各国が承認するかどうかを決める(とはいえこのリストの更新は基本的に承認されます)という感じだったので、まず最初の問題は「オランダ政府がいつこれを更新するか」。これによって取る方針がだいぶ変わってきます。この日の朝起きた時点だとまだ更新されていなかったので、このまま更新されないでくれー、と祈りつつも、オランダ大使館だったりKLMだったりに連絡を入れるものの、返信はどれも「政府からの発表がない以上は大丈夫だけどいつ発表が来るかはわからない」とのこと。

29日の夜に試験が終わって、そのあとの直行便は日曜日31日が最短。金曜日中にアナウンスがなければ土日は休むだろうし月曜発令じゃないか?という見立てのもといろんな策を練ります。

一番簡単なのは発令される前に直行便を変更して帰ること。コロナ禍では直前でも便を無料でバウチャーに変更できることもあって、これがリスクは一番低く確実に帰れる方法です。

あとは、この時点では安全な国からハイリスク国を経由してオランダに行く場合でも陰性証明書はいらないとのことでした。なので、土曜日に出る経由便で帰る、などです。ただ怖いのが途中でポリシーが変わることと、荷造りなどの準備の時間が全くないこと。あとはそもそも直前に便を予約しないとだしで余計な出費とかもかかります。まあただある程度確実に帰れそうかな?といった感じ。

最後の手段は、第3国で抗原検査を受けるという方法。これなら今のところいつ発令されても問題ない、というある意味一番確実な方法です。日本から第3国に入国さえできれば、そこからオランダまでは抗原検査を受ければ行けるので。年末に旅行好きの友達と話してた時に「トルコの渡航者への緩さは異常」という話を聞いてみたので調べてみると、たしかに陰性証明書1枚で隔離もなく入国できるということで、トルコにとりあえず入ってから迅速検査を受けることも可能。まあ万一迅速検査で陽性になっちゃったり、トルコに飛んでいる間にオランダのポリシーが変わってトルコからの入国がダメ、とかってなっちゃうとトルコでしばらく滞在することになってしまうわけなんですけどそれはそれで面白い。デング熱・入国拒否・航空会社倒産等数々のトラブルを経験してると多少のトラブルには血が騒いでしまいます。

とはいえ新規航空券+PCR+迅速検査代でめちゃくちゃお金がかかるんでこれは避けたいところ。

 

そうこうしていると、夕方あたりにオランダ大使館からメールが来ます。

*まだ発表されていませんが、恐らく2月2日からルールが変更されますので、その以前のフライトのためにはPCR・速抗原検査は必要ではありません。*

オランダ政府管轄の大使館からのメールは信憑性高い。というわけで、2月1日の便であればきっと帰れるはず…!確実なのは1月31日だけれど、気持ち的にも荷造り的にも準備が間に合わなさそうなので2月1日に。

ということで、この時点で帰国を早めることに心を固めます。テスト終わってから2月11日までにやろうと思っていたことを矢継ぎ早に済ませて、会う予定だった人に連絡をいれて、などして正直テストどころじゃあなかったです。

 テストを終えて、万が一2月1日時点で乗れなかった場合に備えて飛行機のキャンセルポリシーを確認したうえで便の日付を変更。これでほぼ帰国が確実になります

 

土日は人と会ったり、足りないものを買い足したりしてたらあっという間に過ぎ、そしてこのタイミングで政府から正式に2月2日からの適用がリリースされます。

 

2月1日 - 出発(いまここ)

というわけで出発です。前日は結局3時くらいまで寝れなかったんでめちゃくちゃ眠いですけど、成田エクスプレスで空港に向かっているところ。特急列車特有のあの匂いは旅するんだなーって気持ちにさせてくれますね。

1日早く出国した友達が何事もなく無事に入国できたとの情報を聞いたので、頼むから何事もなく入れてくれーという気持ちで書いています。

 

しかしほんと、この期に及んでこういう旅行トラブルがあるとも思ってなかったので焦りましたね…くわばらくわばら、というお気持ち。

ジャエル契約満了に寄せて

※2019年当時に書かれた文章です。

 

コパアメリカ、日本対ウルグアイが行われたポルト・アレグレ。そこでかつて、いや今もなお熱烈に愛されている青赤戦士がいます。そう、背番号16、ジャエル選手です。彼は2017年からの2年間をポルト・アレグレをホームタウンとする名門・グレミオで過ごし、サポーターから絶大な支持を得ました。
現在怪我で苦しんでいることもあって、プレーよりも「マテ茶」「クルエウポーズ(※)」のイメージが先行している方も多いでしょう。そんなジャエル選手が愛されていた都市で今回ウルグアイ戦が行われるということで、筆者はジャエル選手のフラッグと共に飛び立ったのでした。

ブラジル南部の街、ポルト・アレグレ。日本の対戦相手であるウルグアイからこの街までは、車を6時間も走らせれば着いてしまう。そのため試合当日の街はウルグアイ人でごった返していた。
ウルグアイ戦の行われるのはグレミオのホームスタジアム。タクシーでスタジアムへ向かうと、スタジアムに近づくにつれて明らかに街並みの雰囲気が怪しくなる。スタジアムの周りの治安が良くないのはブラジルではよくある事だが、いざそういう地区へ来るとやはり尻込みする。タクシーの運転手はそんな地区で僕をおろした。降りてすぐそばのところにグレミオのエンブレムがでかでかと描かれた建物があり、そこには多くのグレミオファンが集まっていたので行ってみると、視線はやはりこちらに集まる。ブラジル人もウルグアイ人も物珍しそうにこちらを見てくるが、こちらが伝えたいのは「ジャエル、俺たちのチームで頑張ってるぞ」ということ。すかさずジャエル選手のフラッグを出すとドスの効いた歓声とともにジャエルコールが始まり、「何事か」と思った周りのグレミオファンも集まってきて写真撮影大会が始まった。「日本から来たのか?」「ジャエルは頑張ってるか?」「ジャエルにSNSで写真送っといたぞ」と矢継ぎ早に言われたと思えば「こっちに来い!」とグレミオ一色の建物の中に連れられてまた写真撮影。
グレミオの熱狂的なファンは危ないから気をつけて」といった話もあったけれど、この時点ではすでに人種も言語も関係なく、ジャエル選手という接点のみで信頼が生まれていた。
この「ジャエルフィーバー」はスタジアムに入った後も続き、噂を聞きつけてきたグレミオファンが「ジャエルのフラッグ見せて!」と僕のところへ来たりしていた。
試合後も、帰りの道中でもジャエル選手を通した交流は続いたし、翌日「君のフラッグをネットで見たよ!」などと声をかけられたりもした。ジャエル選手のおかげでポルト・アレグレの滞在は忘れられない思い出になったし僕としてはジャエル選手に感謝してもしきれなかった。それと同時に、これほどまでに愛されていた選手が東京にいるのだから、東京でも同じくらい愛される選手になって欲しいし、できる限りのサポートしたいとも思った。

ポルト・アレグレから東京へと帰っている道中、どうやらジャエル選手が意味深な呟きをツイッターでしていたとの話を聞いて、ツイッターをのぞいてみると「ジャエルはホームシックだ」「監督に怒られた」「東京から移籍するかも」といろんな推測が飛び交っていた。ジャエル選手一色な日々をポルト・アレグレで過ごしていた分、この一報を聞いて気が気じゃなくなった。
帰国当日、都内で用事があったがなかなか手につかない。どうせ手につかないなら小平グラウンドに行って直接ジャエル選手に会って来ようと。ジャエル選手がいるかどうかも、ファンサービスがあるかどうかも不明だったが、賭けだ。行くしかない。
小平グラウンドに着くと、そこにはジャエル選手の姿が確かにあり、かなり楽しそうにしていてホッとした。ジャエル選手と目が合った際に「信じてるよ!」とポルトガル語で言ったら、シャワーなどのアフターケアそっちのけで来てくれて、「本当にありがとう」と言ってがっちり握手。
ジャエル選手の心中は分からないものの自分の思いの丈を必死に伝えようと思って「怪我が早く治ってゴール決めてくれることを信じてるし、東京ファンもグレミオファンと同じくらいあなたのことを応援してる。今は怪我もあって辛いかもしれないし、異国での生活がどれだけ難しいかも分かるけど、いつも応援してるから」と伝えたらまた「本当にありがとう」と。ついでにポルト・アレグレに行って旗持っていったことを伝えると、「おー君かー!!知ってる知ってる!」と言われ、とても嬉しそうにしていた。最後にジャエル選手に「スマホ貸して」と言われたので渡すと、写真を一緒に撮ってくれた。
この数日間は本当にジャエル選手を好きになるには十分過ぎたし、グレミオファンに愛される理由もわかった気がした。そして東京が苦しい時に彼は救世主になってくれる、そう確信した。現在J1優勝争いの主役にいるFC東京には彼のような存在が絶対に必要な瞬間が来るはず。シーズン終了後、グレミオファンと同じくらいの特大の愛が東京ファンから彼に注がれ、FC東京の歴史に彼の名が刻まれて欲しい。

コロナ禍における留学生活について

こんにちは。6ピリオド中2ピリオド目が先週末で終了し、2週間のクリスマス休暇に入りました。

8月から始まった留学生活もようやっと4か月、最初の2か月は非常に長く感じて、そこからの2か月はかなり一瞬でした。

コロナ禍における留学生活が、普通の留学生活とはだいぶ異なるもので、なかなかそういう経験をしている人も少ないと思うので記しておこうと思います。来年度の留学を考えている人にとって参考になれば、と思います。

学校生活について

一番きになる学校生活の話。どんな授業を取っていたかとか、どれくらい大変だったか、とかはまあいつか書くとして、主にコロナ関連で例年と異なっていたであろうことを書いていきます。

授業ってどんなかんじなの?

授業は基本的にオンラインです。教育機会はロックダウンの直前までは今まで通り確保しようというオランダ政府の方針と、感染対策をしつつも学生の教育の質は出来るだけ保持し、魅力的な授業をしようという弊大学の方針もあって、先日発表されたロックダウンまでは一応講義をキャンパスでやったりもしていたのですが、それでも大学に行くのは多くて週に2日ほどでした。

理由としては、コロナ理由で大学に来たくない生徒、来れない生徒がいたり、座席間隔を1.5m開けないといけないためキャパシティが制限されるので、仮にキャンパスでの授業が可能だとしても同時にオンラインの準備もしないといけない、という事情があったりします。先生もオンラインと対面のどちらも気にしながら講義をするのは大変そうで、講義は完全オンラインのほうがスムーズにいくことが多かったです

 

オンライン授業は、大体Teams, Zoomなどのオンラインミーティングツールを使って行われて、授業の形態としては、講義・グループワーク・ディスカッションもある、という感じで、それなりにアクティブな参加を求められる授業が多かったです。

相手の顔を画面で見つつ、ノートを取りつつ、資料を見つつ、みたいなことをノートパソコン一台でやるとなかなかに疲れるのと非効率的だなぁって感じたので、来学期はモニターとかを買ってもう少し作業の質を上げられたら、と感じてます。

授業のクオリティは?

個人的にはおおむね満足しています。少なくとも対面で受けてた日本の授業より面白い、って思うことはたくさんあるし、オンラインだからクオリティが下がるということはそこまでないのかな、と思いました(講義においては特に)

日常生活について

友達ってできるの?

自分自身の問題もあるにせよ、普通の留学生活に比べたら格段と出来づらい環境にあると思います。まず、パーティーとかそういった大人数での集まりのようなものが政府によって禁止されているためほぼないこと、これが一番大きいです。留学生活で友達を作るってなったら、結構友達の友達、みたいな人とパーティーとかで会って仲良くなったりするのが多かったりするものの、一度の会合が4人まで、とかになるとそれがほとんどできなくて、友達は必然的に出来にくくなるかなぁ、と。9月上旬くらいまではまだそういう集まりが出来たので、それまでにもっと交友関係を広げておくべきだったかも、とも思ったりはしました。まあ後の祭りですね。

とはいえ、人に会う機会が全くないのか?というとそういうわけでもなくて、1か月に1回くらいは新しい友達が出来たりとか、グループワークから仲良くなったりとか、ゆるーく交友関係は広がっている気もします。なので、積極的に探そうとすれば意外と友達は出来るのでは、と思います。自分の場合は基本的には独りでも大丈夫な人なので、自分から友達を探しに行こうとはしなかったため友達の絶対数は少ないですが、3日に1回くらいは誰かしらと会ってご飯食べたり勉強したりはしてました。

暇な時間にすること

授業は大体朝から始まって夕方15-17時の間には終わります。24時くらいに大体寝るので、授業後に課題とか予習をこなしても結構暇な時間が多かったです。じゃあ暇な時間何をしていたか、というと、基本的には家でだらだらしてました。

これは住んでいた場所柄もあるんですが、いかんせん田舎なので外にいってもこれと言ってやることないんです。買い物をするにしても、基本的には生活必需品しかそろわないし、嗜好品とか趣味に使えそうなものとかを買おうとすると大体オンラインショッピングになってくるので家から出ません。

オランダ語クラスとかそういった課外活動とかもあるんですが、家で一日授業を受けた後に寒い中自転車を15分漕いでキャンパスまで行くのが面倒くさくなって途中でギブアップしました。集団でやるスポーツも禁止されているので玉蹴りもできず…

結局、YoutubeとかNetflixとかで動画を見たりとか、筋トレしたり、凝った料理を作ってみたりとか、だいたいそんな感じでした。晴れた日はすこしサイクリングに行く、くらいですかね。

授業で外に出てたら、その流れで何かしたりとか、そういうのもあるんでしょうけど、基本的に生活が家で完結するので、そうなるといよいよ家から出るのめんどくさいなーってなっていました。

休日やることは?

休日は友達とご飯を食べる・次の週の授業の予習だったり、前の週にやり残したことをやったり、ってのがメインでした。

土曜日に広場にて市場が開催されていたので、そこで鮮魚を適当に買って捌いて身は刺身に、残りはあら汁にしてよく食べてました。それ本当に刺身で食べれるの?とは聞かれますが、見た目と匂いが問題なくて、アニサキスなどの寄生虫の有無を大まかに確認したうえで食べてはいるので今のところ大丈夫です。本当に大丈夫かどうかは知らん。

あとは、後半(11-12月)は一人でオランダの都市に行って買い物とかしたりしてました。レストランは閉まっているので、基本は昼ご飯を食べてから夜ご飯まで、とかの小旅行。買い物して、コーヒー飲んで街歩き、的な感じでアムステルダムだったりユトレヒトだったりに行ったりしてました。住んでる場所が田舎&留学生多めなせいであんまりヨーロッパに住んでいるという実感がわかないので、大都市に行くとリフレッシュにもなるし良かったです。まあコロナ的にはホットスポットなわけですが…

旅行って出来るの?

海外留学、特にヨーロッパ留学の利点の一つは海外旅行だと思っています。ヨーロッパは長距離バスも国際線もびっくりするくらい安いので、週末にパッといろんな国に行けるのが経験としてもすごくいいことだと思っています。

が、今の状況だとまあほぼできないです。厳密にはポルトガルとかいける国もあったりするのですが、制約が多くてそれを把握するのが大変なこと、日々状況が変わること、政府としてはOKでも航空会社がローカルルールを強いているなど、いろんなリスクがあってそれらを色々調べてまで行く余裕が今のところはないかな、といった感じです。まあオランダ政府も「3月までの旅行の予約はするな」と強く念押ししているような状態なので、しばらくはオランダ国内でひっそり生活することになりそうです。

健康面の話

主にメンタル面の話です。自分の話と周りの人の話を踏まえて考えると、結構メンタルはやられる場合が多いと思います。

慣れていない環境・文化のなかで違う言語を使って生活・勉強をしないといけない、というだけでもまあまあなストレスなのに、それに加えてコロナによって家にいる時間・一人でいる時間が増えるわけで、結構しんどいです。あとは、先が見えない不安もあって、旅行をしようかな、と思っても状況が読めずになかなかできなかったり、自分の場合だとインターンを国外でやる予定だったのですが、それもコロナの影響があって白紙の状態に。先が見えない中で、代わり映えのない毎日を過ごしていくというのはなかなかきついものがあって、心のリフレッシュなどもなかなかうまくできなかったりで、これに関しては結構ずっと苦労してました。メンタル面の波はかなり激しかったです。

とはいえ何とかしないといけないので、基本的には先のことを意図的にあんまり考えないようにすること、期待しないようにすることでメンタルをなんとか保っていました。ちょっと悲しい気もするけど、まあ仕方ないです。メンタルコントロールは大事。

コロナ禍留学のメリット・デメリット

オンライン授業の功名

弊大学のオンライン授業は基本的に録画されてました。個人的にはこれがめっちゃくちゃありがたかったです。あまり触れたことのない分野の授業とかだとなかなか分からない内容とかもあったり、ノートをとるスピードが追い付かなかったりすることもあるのですが、そういった時にあとから見返せるようになってるのは本当にありがたいです。あとはその時分かっても時がたつにつれて忘れちゃったところとかを復習するときにも便利。コロナ禍が収まってもこれは続けてほしいなぁと思いました。あとは録画されてるおかげでリアルタイムで見なくてもよかったりはするので、そういう意味でも融通は利きますね。

授業参加の難しさ

オンライン授業は講義に関しては非常にいいと思うものの、やっぱりディスカッションとかグループワークは難しいなぁって思います。自分個人の問題もあるものの、直接顔が見えないと向こうが何を考えているかも分からないし、沈黙の中で発言したりするのはなかなか精神的に疲れたりも。

特にグループワークだと、みんなバックグラウンドが違う中でとくに仲を深めたりとかすることもなく始まっていくので、すれ違いが非常に多いというか、とにかく大変なことが多かったです。画面越しだと表情も不愛想に見えたりもするしで、結構ストレスはたまるもんだなと。

経験の損失 

自分はこの大学院に進学した理由の9割以上が勉強面で、やりたい勉強をするにはここしかない、とおもって来たのであまりこれに関しては後悔していないですが、客観的にみると結構大きな点かなと思うので書いておきます。

どういうことか端的に言うと、ほぼほぼ授業がオンラインなため、オランダにいる意味もあんまりない、ということです。実際母国で授業を受けてる留学生もそれなりに居ますし、これ別に日本に居ながら受けてもいいよなって思うことは時々ありました。

先に述べた旅行とか、オランダの文化を知るとか、新しい人と出会うとか、そういった側面がかなり制限されてしまうのは人によっては大きな損失かな、と。

 

まとめ

コロナ禍の留学は、勉強面が主目的なのであればある程度は満足のではないかな、と思います。逆に、留学における付加価値を重視したい場合(文化、友人関係、旅行、課外活動等々)だと、今留学すると後悔することもあるのではないかなぁという感じはします。

勉強面で満足感が得られたとしても、普段なら出来ることが出来ない、ということはたくさんあるので、やっぱりマイナス面は大きいかなと思います。自分の場合は学部を卒業して、ここで留学しないという選択を取ると次留学できるのがいつかも分からないし仕事もあるわけでもない、という後がない状態だったので、多少の不自由も仕方ないって思えてますが、仮に社会人だったらまた違った感想を持ったんじゃないかなぁと思います。

一長一短だとは思いますが、自分の留学生活にとって何が大事なのかを考えるのがコロナ禍においては大事なのかな、と思いました。

ルヴァンカップ決勝によせてーペーニャ・ネーデルラント爆誕

こんにちは。

授業も始まってもう今週からテストウィークと課題が大詰め。ここまでの授業も割と忙しいわ、英語の授業で集中力を要するわ、オンライン形式の授業やグループワークに慣れないわ、コロナがひどくなってきてるわ、でだいぶ心もすり減ってきているわけですが、そんななかでFC東京ルヴァンカップ勝戦に進んだというのは個人的には非常に喜ばしいニュース。

タイトルマッチは2012年の天皇杯勝戦以来8年ぶり(去年の最終節は入れないとして)、国内リーグカップ戦決勝は11年ぶり。

とにもかくにもタイトルマッチ、めちゃくちゃ楽しかったなぁって思うので、行けるファンの皆さんがうらやましい限りです。

実をいうと、コロナがひどくなって授業がオンラインになったら帰国する予定でして、2週間隔離を経て満を持して新国立に行こうかとは思っていたのですが、授業の日程が発表されてどうやら普通に授業があるらしく、妄想は妄想のまま儚く散りそうです。

でも、せっかく約10年ぶりの決勝に進んだのに、何もせずにテレビ越しに指くわえてみるのなんて、くそつまんないな、と。どう頑張っても見に行けないのは仕方ないとして、傍観してるのだけはなんかいやだなあって。

平常時だったらオランダの一番目立つランドマークに横断幕でも持って行ったりとか、ヨーロッパ在住の東京サポーターで集まってどこかで応援するとか、いろいろ考えられるんですけどもコロナでそういうわけにもいかない。テスト勉強の合間になんかできないかなぁって考えた結果、とりあえずオランダからも応援してるもの好きがいるんだぞっていうアピールをしようという結論に自分の中で至りました。海外クラブだと、異国に住んでいるサポーターの集まりとかって結構あって、なんかいいなって思ったので、とりあえずはステッカーとマフラーと旗でも作ろうと。

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FC東京のサポーターの集まりとしてよく使われるのがペーニャなのでオランダ語とかは使わずにペーニャ・ネーデルラントです。オランダ語にしちゃうとSupportersverenigingとかでくそ長い。

UIT Nederland met liefde!は「オランダから愛をこめて!」的な意味。

 

まあ思いっきり自己満ではあるんですけど、コロナで好き勝手できない時期だからこそ自己満でもなんでも楽しむ気持ちってのが大事だと思ってて。国立競技場に行っても今までのようにバカ騒ぎをするわけにはいかないし、声を出して応援もできない。そんな状態での決勝ってどうなるんだろうとも思ったりもしますけど、結局お祭りなのには変わりないんだし、楽しんだもの勝ちだと思います。なんもできないな、つまらないな、じゃなくて、この状況をどうやって楽しむか、を必死に考えるのもファイナリストにしか出来ない特権。チケットの枚数も限られていて現地で見れる人・見れない人も出てくると思いますけど、個人的にはどういう状況になったとしても、それを楽しもうとする姿勢を各々が見出すことが、楽しい楽しい新国立決勝につながるのではないかな、と思っております。

 

気が早くない?って考える方もいると思いますが、オランダからなんかやってやろうと考えるとそろそろ動かないと間に合わんということに気付いてしまった次第です。残り3週間、悦に浸っていきましょう。