備忘録

書きたいことや思ったことの殴り書き。

フランス語の語学学校に入校した

久しぶりのFC東京以外の話題。

大学院を卒業して、アフリカから帰ってきて、お仕事を日本で始めたわけですけど、やっぱり仕事が始まるとインプットの多くが仕事と関係してるとこから生まれたりするので、なかなかブログに書きづらいという。

 

2年前くらいから独学で始めたフランス語、完全に辞めたわけではなかったんですけど、やっぱり社会人になるとなかなか時間も取れないので、もうここから先は独学きついだろうってことで、評判の良かった比較的近所のフランス語の学校に入校。実力テストみたいなのをしたらB1のクラスに入れるけど、復習したいならA2の最後の方のクラスがいいかも、ということで、A2-B1くらいのレベルのクラスに入ることにしました。ここまでの流れを振り返ってみようと思います。

 

2021年以前

中学生の時に知り合いづてでフランス人がホームステイしてたことがあり、それきっかけで高校の時に選択できた第二外国語でフランス語を選択したり、大学の第二外国語でもフランス語を選択したりしたわけですが、モチベーションもそんなに高くなかったし、その後同じラテン語であるポルトガル語に傾倒したため知識はほぼ全部抜けており、そんな状態からスタート。

 

ちなみにフランス語を勉強する動機は、興味関心がアフリカで、アフリカにはフランス語が公用語の国がめちゃくちゃ多いため、フランス語が出来る出来ないでキャリアの幅がかなり変わってくるから。

 

2021年1月 勉強スタート

これまでの外国語の勉強は、「文法書買って、問題解いて」みたいないかにもな外国語の勉強だったものの、それじゃあうまく行かなかったので、文法をあえて一切触れない方法でやってみようと。

フランス語は発音が難しい&リエゾンが複雑、というのは過去の経験から分かっていたので、じゃあまずは簡単な単語を最低限覚えて、それらをある程度正確に発音できるようにしようと思い、必要な500ほどの単語が載っている超基礎的な単語帳を購入。

Ankiという最強のフラッシュカードツールを使って、ひたすらに500の単語を繰り返し覚えては発音、を繰り返していました。

で、それを覚えた後はその単語帳に載っていた例文を、音声から意味と綴りを推測、と言った形でひたすら例文を叩き込んで、この辺りで発音とリエゾンの感覚はなんとなく掴めてきました。

次に手をつけたのが、口が喜ぶフランス語、という、参考書で、「このフレーズ全部覚えればあとは単語の言い換えで言いたいこと言えるやろ」みたいな本。これもAnki使ってやってましたが、流石に200以上ある例文を暗記するのは苦行だし、でだんだんダレてきました。勉強始めてから約8ヶ月くらいの時点(確か)。あと、流石に文法全く知らずにやろうとするとこの辺りで限界が来たので、初めて文法書を購入。

 

2021年末 モチベ低下〜課題の発見

さすがに同じツールを使って毎日狂ったように単語やフレーズを覚えようとしてると疲れてくるし、モチベも低下してきます。というか、これって実質文法書を使ってカリカリ勉強するのと変わらないのでは?となる。

 

モチベは低下してたわけですが2021年末に、2022年春からフランスの研究機関でインターンをすることが決まります(後に色々あって無くなりましたが)。

否が応でも勉強をしないといけない動機ができたので、じゃあオンラインでフランス語のレッスンでも受けてみようかな?と。玉石混交ですが、意外と安いです。

で、ここで受けたレッスンで壁にぶち当たりまして、例文とかまあまあ聞けるようになって、リスニングがある程度できるようになってたつもりなんですけど、向こうからの質問を理解出来ず、「あ、予測できない会話への適応力ゼロじゃん」となる。あとは、耳で聞いた情報だけを瞬発的に処理する、みたいな能力が致命的になかったので、これはやり方変えないとまずいぞ、と。

 

で、そのオンラインレッスンは一旦辞めて、フランス語のPodcastを使って、耳で聞いた情報だけを即座に解釈できるような特訓をしました。

個人的にはInnerFrenchというPodcastがオススメ。話の内容もそうだし、かなり分かりやすい。それを毎日聞くのを続けているうちにだいぶ瞬発力みたいなのが上がってきたので、「これならもう一回対人会話にチャレンジしても大丈夫かな」と思ったのが2022年1月くらい。

この辺りでフランス行きの話がポシャり、代わりにカメルーンに行くことが決まりました。

住んでた村で週一時間ほどフランス語で会話するのに付き合ってくれる親切な人が友人づてで見つかったので、今回は対面。これでだいぶ自分の話したいこととかを拙いながらも言えるようになった気がします。

 

2022年4-6月 カメルーン

そんなこんなでカメルーン。「まあカメルーンの人は割とみんな英語喋れるから心配ないよ〜」と上司に言われ、何を調査するのか等もあまりよくわからないままカメルーンへ。これだけ聞くとやばいバイト。

 

カメルーンに着いて気付いたこと。今まで勉強してきたフランス語の発音とびっくりするくらい違う。違いすぎてそれがフランス語だというのに気づくのにだいぶ時間がかかるレベル。

というのもカメルーンは超他民族国家なので公用語が必要、そこで国民みんなが喋れる言語としてフランス語が採用されたわけですが、みんなが喋れる=みんなが喋れるように発音が変化する、みたいな感じで、笑っちゃうくらい発音規則が違う。

それに、現地でしか使われてないようなフレーズも沢山あるので、そういったものをインプットしながら、徐々にカメルーン訛りのフランス語にシフトしていきました。

 

フィールドワークには英語とフランス語のバイリンガルも同行していましたが、とはいえ現地の人に手伝ってもらう上で毎回英語を訳してもらうのも非効率的だし、何よりいけすかない外国人ムーブだなと思ってたので、出来る限りフランス語で現地の人らとはコミュニケーションを取るようにしてました。伝われば良い、の精神だったけれど、これのおかげでだいぶ言いたいことは拙いながらも言えるように。

帰ってきた後にフランス語圏の友達と話したら「めっちゃアフリカのフランス語じゃん」って爆笑されましたが、自分のフランス語の目的を考えるとこれはこれでオッケー。

 

現在まで

カメルーンから帰ってきて以降、最低限今のレベルを維持しよう、とは思ったので、フランス語のCDを聴いたり、ラジオやポッドキャストを流し聞きはしているものの、それだけ。まあ時間も取れないし、あまり直近のモチベーションがない中でなかなかそれ以上をやるのも大変だし、何よりも自分が独学で出来るレベルはここまで、という限界も感じてました。

それでも、B1に片足突っ込むレベルまで独学かつ低コストで出来たのは自分の言語学習にとって大きな自信になったなと思ってます。

あとはもう強制的に勉強する機会を作れるフランス語学校に入校して、1-2年でなんとかB2取れるレベルまで持っていきたいなと。セカンドキャリアを考えるであろう年が3-5年後なことを考えると、それまでにDELF B2を取ることを目標に、引き続き頑張りたいなと思ってます。

原点 - FC東京U-18 vs 堀越高校サッカー部

知り合いの東京ファンの方に、「母校でFC東京U-18の試合があるよ」と教えていただいたので行ってきた。

 

母校にはいまだにちょくちょく顔を出しているのだけれど、ここでサッカーを見るとなると話は別で、もう9年ぶりくらい。そしてこの場所は自分にとっては原点的な場所でもある。ということで昔話。

 

高一の時にFC東京の下部組織を観に行くようになって、ちょうど同世代の選手たちがFC東京という看板を背負って戦っている姿はめちゃくちゃかっこよかった。そして、自分の出した声がピッチ上に届く感覚を覚えていくうちに、「自分の高校のサッカー部も応援したい」と思うようになってきた。2種サッカーを見るようになったことで、自分の応援してきたFC東京と自分の高校が地続きであるという実感を得たこと、普段一緒に授業を受けたり登下校をしてる友達がそう言った場で戦ってるのって、めちゃくちゃ燃えるよな、と思った。

 

高一の終わり頃から、サッカー好きの同級生と一緒にサッカー部の練習試合を見に行くようになった。その当時の母校は地区2部。最高峰のプレミアから数えると、プレミア-プリンス1~2部-東京都1~4部-地区1-2部という構成なので8部。声を出して応援してる人なんていないし、横断幕もない。応援が全くない場で応援をすることが迷惑になったりはしないか、なんて思いが生まれるのは初めてだった。ゼロの状態をイチにするのは勇気がいる。

 

しばらくは見に行くけど声を出したりはしない、という観戦者スタイルでいたけれど、そうこうしているうちに高校サッカーの二大大会であるインターハイの予選が始まった。高校2年生の春。試合前の日曜日に同級生と学校に集まって横断幕を作ったりして、予選を見に行く。その会場はまとまった声出し・鳴り物禁止だったので、作った横断幕を貼って見守る。まあこの予選が死闘だったのだけれど、前評判を覆して地区予選を勝ち進み、東京都予選に駒を進めた。

 

東京都予選で当たるのは東京都の強豪・保善高校。それまでは高校のグラウンドでしか試合をしてなかったのに、東京と予選ということで駒沢補助競技場という立派なグラウンド。声出し応援はOKとの事で、声を出した応援を始めるならここだろうと思い、公園の管理者と「今度あるインハイ予選でバケツ使って応援していいですか?」「バケツ?はあ、多分大丈夫だと思いますけど」と向こうからしたら意味分からないやりとりをしたのを覚えてる。学校のある日だったけど、終わってダッシュで向かえば前半には着く、との事でそれまで一緒に応援してた同級生と向かう。

スタジアムに着くや否や横断幕を張る。そして10人ほどで歌う応援歌とそれに合わせて鳴り響くバケツの気の抜けた音。地区2部リーグ所属の高校の異色の応援にどよめくスタンド。この試合は先制するも負けてしまったが、自分の中でターニングポイントになった気がする。

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その辺りからプレーヤーに「応援めっちゃありがたい」という声をかけてもらうようになって、「迷惑になってないかな」というような応援をすることに対する迷いがなくなった。会場のルール破って迷惑かけるのは嫌だったので毎回律儀に「◯◯高校ってバケツ使って応援していいですか?」って聞いてたの、今考えると律儀だけど狂ってる。そんなこんなで雨の日だろうが一人だろうが横断幕を持って応援をしに行ってたし、他の部活の応援にも駆けつけるようになった。ゼロからイチにした中で得た(チャントの大半は他クラブからの引用だったのはご容赦を)、誰もやらないなら自分がやろう、応援は必ず届く、というのは自分の原点でもある。

試合に出ない部員が応援するというのがメジャーな高校サッカー界で、サッカー部じゃない人間が応援を考え、幕を作り、バケツで応援してる、みたいな狂ったことを一年も続けていると、翌年のインハイ予選の頃には流石に話題になり、対戦相手の選手が「今度の相手、なんか応援がイカれてるらしい」ってこぼしてた話なんかも耳にした。

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夏頃に自分の同級生が引退するまで続けた狂った活動は間違いなく高校生活の一部だった。そんな場所で、約10年ぶりに応援をする機会が訪れた。

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土埃が舞っていたグラウンドは立派なトラックと人工芝のグラウンドに改修されていたけれど、それでもやっぱりここはホーム。高校の時の事情を知っているユースを応援してる方々から「バケツ叩く?」とありがたいお言葉をいただいたので、お言葉に甘えて、初心に帰る意味も込めてバケツを叩いた。普段からユースに顔を出せてるわけじゃあない中で図々しかったけど、ありがとうございます。山の中だから声が響くんだよなーとか、色々懐かしかった。教師に見つかったら呆れられるんじゃないかって思ってビクビクしてたけど、幸い日曜日で知ってる教師はいなくてホッとした。

 

応援なんてものは自己満かもしれないけれど、それでもこういう経験があるからこそ応援を続けてるんだろうな、という応援思想の話とおじさんの昔話でした(試合後たまたま流れてきた若い子のツイートにバケツのおじさんと書かれていた)

FC東京動画書き起こし

後で見返す用

 

クラブビジョンvol.1「アンケート結果」

社長)こんにちはFC東京社長の川岸です

石川)こんにちはクラブコミュニケーターの石川直宏です。本日は先日ですね、クラブから発表させていただきましたクラブビジョン2030のアンケート結果、そしてクラブの見解を交えながらですね、前後半2部構成でご報告をしたいなというふうに思っており。ますそれでは川岸さん、まずアンケート結果についてご報告よろしくお願いします

社長)はい。まずはSOCIOの皆さんお忙しい中ご回答いただきましてありがとうございます。今回は7日間という短い期間でありましたけれどもSOCIOの皆さんの約40%の方々から回答をいただきました。クラブとしましても皆さんの率直な意見をいただける機会ができまして非常に感謝をしております。それと同時に様々な気づきを得ることができました。それと、アンケートの中でもう質問いただいてるんですけども、なぜナオさんが出ているんだという話でありますけれども、2つありましてですね。まずクラブのビジョンこれを発表させていただきましたけれども、こちらのビジョンをですねクラブ内でどういう風に進めていくかというところのいろいろな進め方において、なおさんにもご協力いただいて今まさにやっているところです。もう一つはエンブレムのアップデートの話。これは今よりもだいぶ前にクラブで議論を始めたんですけどもその時の最初のタイミングでなおさんからも、ぜひこれはチャレンジしてもいいんではないかというコメントを頂戴しました。そういう意味もありましてですねなおさんにずっと協力をいただいて進めてきたプロジェクトでもありますので、私からお願いしてぜひ一緒に出てくれという風になりました。そこは皆さんにも伝わるといいなとご理解いただけるといいなというふうに思っています。

石川)ありがとうございます。今でも覚えてます。エンブレムのことについて社内で共有があったというところで最後僕がいつも話をミーティングの時させていただくんですけどいいんじゃないですかって(笑)。いいんじゃないですかっていうにはいろんな思いが自分の中であるんですけど、まあもちろんかっこよくて東京らしくてっていう部分もありましたけど、やっぱりなんかみんながそこに向かって一つのエネルギーを持って取り組むその絵が描けたんですよね。なのでやっぱこのエネルギーを一つにしていきたいしかっこいいエンブレムでやっぱそれを示していきたい、そういった思いがあの時は当時本当にパッと思い浮かんでそれを言葉にしてしまったというところと。まあしてしまったという言い方しましたけど、そこからいろんなコミュニケーションだったり変えていくって非常に大変だと思うんですけど、でもそれをやっていく中でのコミュニケーションの質だったりとか思いの共有っていうものが生まれ始めてるので、今後そういったところでどういった展開になっていくかっていうのはまだはっきりはしていませんけど、少なからずそのエネルギーがみんなで同じ方向に向かっているというところはここ最近でも感じていることなので。そういったところも含めて皆さんにご回答をまたいただければなというふうに思っております。それでは早速一つ目の質問ですね。あのそういったところの一つ目について、その結果っていうものを伝えていただければなというふうに思います。

社長)はい、わかりました。よろしくお願いします

石川)それでは一つ目の質問の結果になります

社長)はい、よろしくお願いします。

石川)最初の質問でありますFC東京ビジョン2030についてどう思いましたか。結果はこちらになります。

社長)正直しっかり説明できていない部分もあったかもしれませんが、80%を超える方に共感を頂けたことは非常にありがたいというふうに思ってます。クラブの方向性未来についても皆さんと共有できたことを非常に大きかったという風に考えてます。これからクラブとしても様々なチャレンジをしていきたいと思ってまして、この結果は非常に心強いと感じています。

石川)いやー僕もここまで共感していただける方達が多かったという部分で驚いてはいるんですけど。まあでもそれだけ逆を言えばですね、クラブがどういうようなビジョンだったりフィロソフィーを持ってチャレンジして。で、現在地はどこなのかっていうことをやっぱり知りたいというふうに思ってる方々が非常に多いんじゃないかなというような印象を受けました。続きまして共感していただいたポイントになります

社長)上げていただいた注力ポイントに対してどれも多くの回答をいただきました。どの項目を皆さんにとってとても興味を持っていただけたポイントだというふうに思ってます。その中でもスタジアムの構想に一番多くの票が集まりましたけれども、これは私たちにとっても大きな目標でありますしそういう意味では専用スタジアムに一番期待をいただいているとそういうふうに受け取っております。さらに共感していただけなかったポイントでもスタジアムの構想が一番多かったことは期待の裏返しだというふうに感じています。しっかりとこの目標に対して取り組んでいきたいと考えています。

石川)他にもスタジアムに関しては多くの意見をいただきました。味スタに関しては継続利用、そして国立の専有化というような様々なご意見をいただきました。

社長)はい味スタの継続利用も一つの選択肢だという風に考えています。いずれにしてもどのような話になったとしてもFC東京だけで決められないことも多いです。様々な方の協力がないと進まない案件ですし、あらゆる可能性を模索していきたいという風に考えてます。また国立の占有化というご意見もいただいたんですけどもこれは現実的には非常に難しいという認識をしています。国は民間に運営を委託する方針でいますけれども占有するためにはその委託先に選ばれる必要があります。皆様ご存知だと思いますが国立の運営費は年間で25億円というふうに言われてまして、私たちのクラブの規模ではなかなかそこには届かないというところにございます。ですのでまずは国立での開催を少しずつ増やしていきたいというふうに考えています。23区内にお住みの方や京王沿線以外へのアプローチアクセスのしやすさを考えると国立の立地は魅力的だと思っています。来年2024年からはリーグ戦が19試合になりますので今シーズンよりももう少し多く開催できるのではないかというふうに思っています。

石川)続いてエンブレムアップデートについてです

社長)はい、非常に拮抗した結果になりました。賛成が半分まではいかなかったですが、個人的にはもっと難しい結果になるかもしれないと、そう思ってました。SOCIOの皆さんにとっても非常に難しいトピックになったのかなというふうに思っております。

石川)僕もあの前回の動画思いを伝えさせていただいたんですけど、今回のアンケート結果ぐらいな数値なんじゃないかなと個人的には思ってました。

社長)この結果についてはもう少しクラブ内でも深く分析をしてみました。ソシオの方の年齢継続年数お住まいのエリアなど、複数の切り口で探ってみましたけれども、基本的には全体の結果と変わらない結果となりました。共感していただいたポイントについてはブランドの強化さらに良いエンブレムがデザインできるのであればという意見が多かったです。共感しづらかった方においては現在のエンブレムに対してとても愛着を持っていただいている方が多いということが分かりました。皆さんの日々のサポート改めて感じることができました。

石川)本当に僕もこのように感じました。続いてエンブレムのアップデートの度合いについてです。

社長)まずこの設問を必須にしまったことをお詫びしたいという思います。エンブレムのアップデートを望んでいたい方にもですお答えをいただくという形になりましたから非常に答えにくかった方も多かったというふうに思います。私たちの意図としましてはそのような方たちにも、一度引いた目でクラブの今後について考えていただきたかったこと。既存のエンブレムのままでも良いと考えている方々にも許容範囲をぜひ知りたいなというふうに考えていました。結果としてはまだどんなものになるのか見えないという不確定要素が多い中ですので、既存を継承しつつ新しいものを作りたいというところが半数以上過半数以上を獲得しました。

石川)実はスタジアムだったりTwitterでもそうなんですけど、そういった質問に対する答えの選択っていうところで「そこはちょっとって」いうことは結構コミュニケーションとしてもあったので、そのあたりは本当に申し訳なかったなというふうに思っています。以上もちまして前半戦とさせていただきます。後半もアンケートでいただきましたご意見などに対して回答していきたいなというふうに思っています 

 

 

クラブビジョンvol.2「ご意見への回答」

石川)そしてここからは後半戦としてですね、アンケートにいただいた意見・Twitterでのコメントなどクラブの見解を確認したいところについていくつか選んでみました。ピックアップさせてもらいました。ぜひ川岸さんにお答えいただければなというふうに思います。自分の意見も所々加えさせてもらってることもあるのでもうざっくばらんに思いを伝え合っていければなと思います。

社長)はい、よろしくお願いします。

石川)まずはエンブレムの変更をするタイミングについていくつか質問をさせていただければなというふうに思います。まずは一つ目ですね、あの皆さん気になってる部分でもあると思うんですけど、mixiさんになって2年目ということで、これ早すぎなんじゃないかな、というようなコメントだったり意見っていうのがあったんですけどその辺りいかがですか

社長)そうですね、親会社が変わったというところは一つのきっかけであったということはあるかもしれませんが、ただクラブの発展、クラブビジョンにも示しましたけれども、大きくクラブを発展させていこう、まあ例えば東京全体にとか、アジアに、というところにチャレンジしていこうという風に考えた時に、まあなんかmixiになったからというよりは、このタイミングが一番重要なんだろう、なるべく早く動き出したいとそういう風に思ったというところが一番大きいところかなと思います。何かこうmixiの親会社からですね、特別な指示があったわけではなくて、クラブとしてやろうという風なことをずっと議論して考えてきた、そういうことになるのかなと思っています。

石川)イメージとしては結構やっぱり組織が変わると、その組織の色を出したいって部分を正直あるじゃないですか。それは自然なことであって、でもそうなってもおかしくない状況の中でそれが理由ではなくて、やっぱりいろんな対話重ねながら自分たちがこの東京というクラブをやっぱりいい方向にエネルギーを持って導きたい。そのエネルギーを僕は言葉もそうですし、アクションで感じたんですよね。なので色を変えるとか早いとかではなくて、やっぱその思いがどれだけあるか僕はそれが大事なんじゃないかなというふうに思ってます。

社長)ありがとうございます

石川)続いて2つ目の質問になるんですけど。エンブレムを変えるのは優勝してからでも良いのではないかと。これ自分の中でも非常に選手してもやってきたので責任は感じてはいるんですけど、僕も僕なりの意見はあります。でも川岸さんに聞きたいです。

社長)実際このエンブレムのアップデート、これについてはクラブの中ではありますとか、または選手にも聞いてみましたんで、やはりその中から優勝したらっていう意見も多数あったということはこれは間違いないことです。ただ優勝するというものとクラブを発展させるというものは、何かどっちか順番を決めるというものではなくて、あくまでも通過地点だろうという風に思いました。クラブをこうクラブビジョンに沿って発展させるというところを考えた時に、そこはこう順番を決めるというよりは同時に進めていければいいんじゃないかと、まあそういう風に考えたというのが本当のところかなという思います。

石川)はいこの質問僕も直接ファンサポーターと話をしたりしました。そこで自分の中でも責任を感じました。優勝させることができてない状況。ただ今立場が変わってまた新たな形でその優勝に導くことはできるというところで、変わるか変わらないか、これはこれからの議論だし話の進め方ですけど、今年もしじゃあ来年変えるとするんであれば、今年この最後のこのエンブレムで優勝できる可能性は今年にあるじゃないですか

社長)そうですね、リーグ戦もすでに始まってますし、ファンサポーターソシオの皆さんからも期待を持って応援してくれてるというふうに思いますので、そういう意味でもまあエンブレムもしアップデート変えるということであれば、今年がラストチャンスという考え方もありますので、それはそれで一つ強い思いを持って応援していただけると嬉しいなというふうに思います。

石川)それだけの覚悟が今まであるかないかっていうところちょっと振り返ると、やっぱりそれだけの思いで優勝優勝という言葉にどれだけできてたかっていう責任もやっぱ自分の中で感じるんですよねなので、やっぱりこのエンブレムでもう優秀の美、優勝してそのここに星がついてっていう、こうなんかみんなの思いが結集するここでしょっていうところが、まあその変えることが目的ではなくて手段としてそのエネルギーが一つに向かうっていう、今年なんだっていう、その今までないぐらいの熱意を持ってできるかどうかっていうところにつながるんじゃないかなっていうふうに。これは結果なんで先のことはわからないですけどでもそういったことっていうのは必ずその振り返った時にきっかけっていうものが、非常になってくると思うので、非常に大事な部分ではあると思います。そういうふうに自分の中では結構言い聞かせたり伝えたりというふうにはしながら自分の中でもこうサポーターとコミュニケーションを取っていこうと思います。

社長)ありがとうございます

石川)それでは3つ目の質問ですこれも川岸さんの後僕も意見伝えたいなと思ってますけど。今までの方たちですね築いてきたクラブの歴史が壊れてしまうんじゃないか、そんな意見もありました。

社長)そうですね、まずは今までクラブが築き上げてきたものが何なのかクラブの歴史に思いを馳せる必要があるかなというふうに思います。東京ガスサッカー部を前身としていますけれどもj2から参入してjリーグでも24年という月日が経っています。まさにその今まで築き上げたものというのはやはりこのFC東京クラブそのものだろうというふうに思います。多くのファン・サポーターの方またホームタウンやスポンサーパートナーの方々に支えられてきました。したがってこのエンブレムアップデートする、変えていくということだけでですね、今まで築いてきたものが崩れていく、そういうことはないだろうというふうに思っています。クラブというものは常に前に進んで発展そしてアップデートし続けないといけないとそういうふうに思いますので、そのそういう歩みをですね、次のステップとして進めていきたいとそういうふうに思ってます。

石川)ですね、僕の中ではそんなちょっとやそっとじゃ崩れねえぞっていう積み重ねと関係は自分の中では築いてきたつもりです。それはもちろん歴が長いとか短いとか思いの深い浅い、いろんな方たちがいてFC東京ファミリーであるんですけど、それは当然なんですよね、やっぱ長ければそれだけの思い入れがある。まだファンサポーター応援するようになって日が浅い、それはもちろんその思いの違いはありますけど。でも僕の中では少なからずやっぱり常にそういうこう歴史とともに積み上げてきたものそれが今回のそのエンブレムを変えることによって崩れるかって言ったらそんなちっとやそっとじゃあ崩れないものを自分の中では作ってきたと思ってますし、でもそれだけのやっぱり覚悟を持ってエンブレムを変えるっていう思いもやっぱ大事ですし。だから自分の中ではまあこういう思いに何度ももちろん理解はできるけど、俺たち積み上げてきたものを強固だよっていう、それをさらにアップデートさせていこうよっていう気持ちで正直自分の中であります。

石川)告知のタイミングについても質問をいただいていますシーズンが始まってからのタイミングはそのタイミングが悪かったのではないかと。シーズンオフの間に言って欲しかったというそんな意見もありました。

社長)こちらは本当に申し訳ないなというふうに思います。開幕前にですね準備は整ってきていたんですけれども、やはり開幕が近づいてくるとですね、あの、やはりファンサポーターそしてSOCIOの皆さんもそうですけども、やっぱ開幕戦に集中していただきたいということを思いました。このそういう意味でもですね一旦ちょっと開幕をしてから発信をさせていただいたとそういう形です。

石川)この意見もたくさんスタジアム等でもコメントでもいただいたりはしたんですけど、これ本当に昨年からいろんなコミュニケーションを図らせていただいている中で、じゃあどのタイミングにしようかなって議論にもなってたじゃないですか。でもやっぱりそういうようなこう予想もしていながら、予期せぬこととかそのいろんな対応を目の前のことに追われるタイミングも正直あるじゃないですか。これ僕はそういう立場になってみていろいろそういった昔から積み上げてきたものがあってこういう流れでいきましょう。でもやっぱそれがうまくいかないタイミングとかっていうのもあるのもやっぱり関わるからこそ知ってる部分だし、もどかしさもあるし、じゃあそこでの最適な納得できるタイミングっていつなんだろうってことを結構やっぱ試行錯誤しながらあの状況になったなっていう印象は自分の中でもあります。

社長)実は新体制発表会の時に触れようかって話もあったんですよね。ただまあ新体制発表会は新体制発表会でやはり新しいシーズンに向けての期待値は高めていくイベントですから、そこでこういう話をですね入れると、そっちが気になってしまって新しいチームに対して関心が向かないというところもあるので、やはりこういう情報発信のタイミングというのは非常に悩みながら準備を進めてきたというところです。改めてシーズン前にお伝えできなかったことをお詫び申し上げます

石川)続いてアンケート対象者についての質問になります。なぜSOCIO限定にアンケートを実施したのか

社長)いろいろ議論はあって、どこまで聞くべきかどこまで聞けるかという話もいろいろ議論があったんです。ただエンブレムというところについて触れますから、そういう意味ではやはりエンブレムに最も愛着を持っている方々に聞いてみたいというのがクラブとしての考え方です。そしてSOCIOの平均の継続年数これは計算してみると12.5年ぐらいになるんですね。クラブの歴史が24年というところですから、ちょうど半分ぐらいなわけです。いろんなファンサポーターの分析をしていてもやはりSOCIOの方々が最もですね長くFC東京を支えていただいている、そういう方々だということが明らかにわかっていることなんです。そういう意味でですねエンブレムついても聞くということですから、エンブレムについての最も代表的な意見が聞けるんではないかということで今回はSOCIOに絞らせていただいたというところです。もちろんSOCIO以外もですねいろいろご意見持ってることは私たちも理解をしてますけれども、いろいろなことを総合的に考えて今回このような形にさせていただいという形でございます。

石川)ファン・サポーターの中でもこの様々な意見とか議論があったのは理解してます。SOCIO限定でこういったアンケートっていう部分で言うとじゃあSOCIO以外はFC東京のこと応援しちゃダメなのかとか、サポーターじゃねえのかとか、そういう扱いを受けたみたいななんかそういった意見も正直聞きましたしもらいました。今本当に歴史が長くなればなるほど昔を知るサポーターもいる、新しく応援してくれるサポーターもいる。自分たちが望んでいるのは、やっぱりその昔からいるからとか、新しいからとかじゃなくて、じゃあこのクラブをどのようにこうみんなで同じ方向に向かって一体感持ってやれるからと僕は思うんで、もちろん新しく来ていただく人たちの刺激も大事だし昔からいる伝統も大事ですし、それはやっぱりこうなんか分断させたりとか別だっていう風に捉えることなくやっていきたいなと。なのでそのあたりをやっぱりその感じていただきたいとか、そっちの方の議論で話が進んでしまってっていうことだけは避けてもらいたいなっていう。自分たちの目的はやっぱりこのクラブをさらに発展させていくことであったり、加速させていくこと。そのエネルギーを一つにしていく、それが僕たちの目的であり使命だと思うので、その辺りをいろんな意見があって当然です。だけどやっぱりそういうふうに分断させてしまうような意見だったり、発信とかそういったところは注意していただきたいなというふうに思ってます。

石川)それでは次の質問です。ビジョンの内容とこのエンブレムを変えたいという理由のつながりが弱いとそんな意見もあります。

社長)そうですね、動画の中ではなかなか伝えきれなかった部分もあったのかなというふうに思ってまして、そのようなご意見ももっともかなというふうに思ってます。ビジョンの中ではですねFC東京、これを東京全体にもしくはその世界に・アジアにというところにまあこういうFC東京を発展させていきたい、浸透させていきたい、そういう話をしているんですけれども、その時にやはりFC東京のやっぱり知名度とか認知度、もしくはそのブランドイメージとそういうものはすごく重要だろうというふうに思います。ビジョンにおいてこうFC東京イコール東京になるそういうところを訴えているわけです。まさにそのためにはブランドを強化していく必要があるんだと思います。エンブレムを変えたからといって何か突然ブランドが強化されるというふうに思っていないです。ただ一つの要素としてあるんだろうというふうには考えているところです。やはりこうエンブレムそのものはブランドを構成する一つの要素、重要な要素ですので、ビジョン達成においてはやはりエンブレムというものについても、何が良いのかということを考えていく必要があるんだろうとそういうふうに思ってます。

石川)それに関連してですね、エリアマーケティングについての質問もいただいています。東京全域を活動範囲にする必要があるのかどうかというような意見もあります

社長)これはですね、FC東京ですし、東京ホームタウンですから何かどこかにとどまっていてはいけないというふうには思います。もちろん今までの土台というのは、このホームタウン出資いただいている6市というところが中心になりますし京王沿線エリアというところが私たちとしても重要な足掛かりということは間違いないですけれども、東京という広大なマーケットということを考えた時に、そこにとどまらずに前に進めていくというのが必要じゃないかというふうに思います。もちろんですね東京全域に満遍なくすべてというのは難しいとは思いますけれども、そこにチャレンジしていくんだというところは皆さんと一緒に取り組んでいきたいと思います。

石川)続いてエンブレムのアップデートするよりもですね、優勝の方がブランディングにつながるのではないかという

社長)間違いないですね(笑)やっぱりクラブのイメージブランドを構成するものとして、やはりクラブのなんというか格というか、グレードっていうものはあるんだと思います。その時にそれを示すものとしてやはりクラブの今までの歴史もそうですけれども、やっぱ成績というものもあると思います。そういう意味でもですね、優勝するというのはこれは間違いなくそこにつながると思います。ですからまあなんか優勝するのと、エンブレムの話とどっちか取るんではなくて、これ両方ともやっていければいいとそういうふうに思ってます。

石川)選手にもそういったエンブレムの変更その辺りの部分を伝えてもらったりしてますけど、これ羽生さんがよく言うんですよ。あの会議でもいうんですけど、選手の経験とするとやっぱりこうじゃあ今ビジネス側に行って、ビジネススタッフだったりそのアクションっていうものが選手に必ず伝わる。僕らもやっぱ現役の時からそうでした。こんだけ熱意持ってやってる人たちがいてじゃあ最後結果を残すのは俺たちだよね、俺たちやんなきゃダメだよねみたいな、いかにそういう気持ちにさせることができるか。それはいろんな取り組みだったり熱量で選手に伝わる。選手がそういうような結果を出してくれればまた自分たちも刺激を受けると。その繰り返しの中で僕は優勝だったりタイトルだったりが生まれると思うんですよ。なのでそういったアクションとか熱意を持って起こし続けるということが選手の責任にもつながる。選手たちのプレーする責任が自分たちでもサポーターにも届くような流れが生まれると。

社長)はいこの間そういう羽生さんがそういった話をされていて、私も非常に感動したというかそうなんだなと思って、ますます頑張らなくちゃいけないなという気持ちにはなりました

石川)そうやって選手たち見てますから(笑)

石川)エンブレム変更のもっと正直な理由も聞きたいというような声も上がってます

社長)そうですね、正直な理由というかですね、まあ本当にクラブのビジョンのそのままというのが実際のところで、そのクラブのビジョンを達成するために何ができるのかっていうことを常に考えてきたというところが本当のところかなというふうに思います。その中でエンブレムの話もそうだし、FC東京というクラブのブランドみたいなものもどういう風に作っていくかというところもいろいろ考えたんです。で、そのクラブビジョン達成に向けて今のエンブレムでも大丈夫なのかなといけるんじゃないかとそんな気持ちも正直ありましたし。ただですね、ふとちょっとニューヨークヤンキースのことが思い浮かんだんですね。で、結構やっぱり日本でも街を歩いててニューヨークヤンキースのエンブレムロゴのグッズを見かけるんですけども、やはりそのニューヨークの一つの象徴というかニューヨークにニューヨークヤンキースがある、こんなイメージではありますし、何らかしらその例えばニューヨークに行った時にニューヨークヤンキースのエンブレムをつけたキーホルダーであるとかキャップ、もしくはそれその他のグッズなんかもですね、買って帰られるんだろうというふうに思います。あと例えばパリサンジェルマン。わかりやすくエッフェル塔のマークがあって、明らかにパリですよね。まあ我々そういう風になれるのかというところを非常に考えたというのが本当のところかなと思います。もちろんですね野球とサッカーでエンブレムの作り方は違いますし、東京タワーを入れればいいってそういう話でもないのを分かっていますので、ただクラブのビジョンでこうFC東京=東京というところを目指していこうと、そう思った時に一つの大きなきっかけになるんじゃないかと、そういう風に思っているというところであります。

石川)デザインについてもたくさんの意見をいただいたんですけど、東京ガスさんの色を薄くしたいのかと(笑)いうふうに思う方は当然あるかもしれません。そういった意見に対して

社長)いやそんなつもりは全くないんですよね(笑)メール等でもお伝えした通りなんですけど今回青赤のカラーは変えないという風に今言っているんです。で、青赤これは何なのかと思うとこれは東京ガスさんそのものの東京ガスさんのロゴも見ていただけるとそうなんですけど、そのものだろうと思っていて、ある意味では東京ガスさんが築き上げてきたものもしくはそのFC東京になってから築き上げてきたものはここは継承していこうというふうに思うんです。じゃあエンブレム今の形が東京ガスさんのイメージなのかというと、部分的には例えば炎の部分とかはそういう部分もあるかもしれないですけど、僕の理解としてもしくは皆さんも共感していただけるとありがたいんですけれども、エンブレムそのものデザインそのものは、何だろう東京ガスさんを象徴するものではないのかなというふうには思ってます。

石川)さらにですね昨今のトレンドであるシンプルすぎるデザイン、よく流行りではありますけどその辺りについてはどうかと思うという意見もあります

社長)どこかのクラブのエンブレムをイメージをしているのかもしれませんけれども、シンプルなエンブレムには多分意味があると思ってまして。例えば視認性を上げるとか他との違う明確にするという意味があるんだと思います。ヨーロッパのクラブもはじめとしてjリーグの各クラブもですね、比較的その複雑なデザインからシンプルなデザインに変わってきているというのが実態としてあるのかなというふうに思います。別に何かデザインについて何も決まってるものではないので、アンケートでも様々な意見いただきましたので、それを受け止めながら考えていきたいなというふうに思ってます。

石川)自分は小さい頃今思い出しました。エンブレムをノートに書いたりして。Jリーグのマークとか。Jリーグのマークって、結構シンプルじゃないですか。あれをこう書いてちょっと立体的にしてみたり、Jリーグってまだローマ字なんて全然わかんなかったですけど、jリーグって覚えて書いたりとか。なんかそういうようなシンプルがいいのかまあそういう風にするのかどうかわからないですけど、でもやっぱその身近にあるものでなんか自然にあるもの、なおかつそこがやっぱり自分のなんかこう生きがいになる。このデザインを考えていくっていうのは非常に難しいと思うんですけど、でもやっぱりその馴染みのある愛着のあるこれを見て勇気が湧くようにそんなデザイン。エンブレムを変更していくならそういうデザインしてもらいたいなとかそうです。

社長私としてもそれを期待してるところであります。

社長)最後に改めて前回の動画の動画においてもですね、強調させていただきましたけれども、クラブの発展に向けて大きなシフトチェンジをしていきたいと思ってます。エンブレムのアップデートについてはですね、賛同は半分には若干届かなかったというところでありますけれども、ビジョンビジョン2030については多くの方にご賛同をいただきました。2024年からのエンブレムのアップデートに向けてこのプロジェクトをまず一つ前進させていきたいという風に考えています。その際にこの進め方のところについても皆さんになるべく分かりやすいように進めていきたいというふうに思っていますのでどうぞよろしくお願いします。

石川)はい。前回の動画の配信もそうですし、皆さんのご意見もそれでいただいて先ほどの話ですけどSOCIOじゃなかったらファンサポーターをしたらいけないのかみたいな。もちろん進め方とかのそういった工夫だったりとか反省点っていうのはもちろんあると思います。ただやっぱり共通しているのは対話だと。やっぱりどういうタイミングでどういう対応していくかっていうところを議論っていうのが大事で、そこにエネルギーを持ってる人たちどれだけいて、そこでどう進んでいこうかっていう思いがあって決断があって、非常に大事だと思うので、本当に対話大事ですと。もうクラブコミュニケーターとしてこれはもう一番の仕事です。あのいろんな仕事今までやらせてもらいましたけど、やっぱりクラブの発信つなげていくことそういうこともそうですけど、このクラブの一体感をどう作るかっていうのは、自分の中で引退した直後の自分のこれから活動する一番の重要になるところだったと。まさにこのエンブレムのところはその一体感を今後どう生んでいくかどういう方向性に導いていけるかっていう自分の役割でもあると思うので、もうそれこそ川岸さんもそうですしチームクラブの人に言う前に僕がTwitterで自分の思いを伝えました。対話するタイミングさせてください、というかこれは対話でと。そこは対話をするっていうところはその時はまだ決まってなかった部分を正直あるので。でもそういう思いを持ってアクションを起こしてそれを巻き込んでみんなで対話する機会だったり。この対話の手段っていうのはいろいろありますけど、そのあたりはまた皆さんとコミュニケーションを図りながらですね、このタイミングだったりとか、あとのライブ配信であったりとか、対談企画ですかね、っていうのを進めていけたらなというふうに思います。その対話を通じてですけどシーズンは今積み重なって進んでます。選手たちもやっぱりピッチの上で責任存在を示してくれています。なのでやっぱり25周年、今シーズンにより良い結果が積み重なって出していけるようにそういった中で一緒に盛り上げていければいいなと思ってますし、盛り上げていってほしいなというふうに思っています。ということで動画は以上になります。ありがとうございます。

社長)ありがとうございました

FC東京に関するあれこれ

シーズン始まってFC東京についてあれこれ書きたいことがあるので書きなぐり。

 

海外ファンの話

自分はコペンハーゲンで試合を観に行ってるときに周りの人に色々助けられて試合観戦をしていたので、海外からのファンの手助けを東京でもしたいなーと思っていて。一見さんも、東京に住んでて定期的に来る海外のファンも。いろんな人を助けつつ、彼らを巻き込んで何か出来たら面白いだろうなーって思っていたりする。

考えたら即行動、ってので2018年に日本に帰ってきてすぐに海外のファン向けのウェブサイトを作ったんですね。その当時はチケットもStubhubやコンビニで買えたので、そういったものを用いてどういう風にチケットを買うか、とかを説明したり、味スタ周りの飯屋とか、そういう情報を入れたウェブサイトにしてました。

考えてみればわかる話ですけど、サイトの対象者であるような、日本に住んでいなくて旅行ついでに試合を見に来たファンが自分の作ったサイトにリーチするかというとそんなことはないので、そもそものアプローチとして限界があるなと。まあとはいえやることはやって、その活動のおかげで知り合ったオランダ人とオランダで再会する、みたいな素敵な出来事もあったので、やっててよかったなーと思ってます。

 

で、コロナやら、自分がオランダに渡航してやらでそういった活動も止まり(海外からのファンも来れなくなったし)、そして2023年。日本の国境も開き、インバウンドの観光客も増えてくるのと呼応したかのように、FC東京もビジョンとして「インバウンドの呼び込み」「海外ファンの獲得」を長期的な目標として挙げているし、スタジアムに行ってみると結構な数の外国人がいるな、といった印象を受けました。

その一方で、コロナ禍以前は旅行客でも比較的取りやすかったチケットが、今や実質不可能に。というのも、当日券発売無し、チケット販売はJリーグチケットのみ、Jリーグチケットを取るために必要なアカウントを取得するには、日本の住所と日本の電話番号が必要。いやまあホテルの住所とか入れりゃあチケットは取れるかもしれないけれど、そこまでするくらいならたいていの人は東京の観光しちゃうよね。「アラビア語でしか表示されなくて、現地の住所入れないとアカウント登録できない」みたいな状態でチケットを取ってまで試合を観に行くかって言ったら多分諦めるし、それと同じかと。まあこの辺はコロナ禍が終わりに近づくにつれて当日券の販売が行われるようになれば、難易度はぐっと下がるので、一過的な問題ですかね。あと他クラブも同じっぽいのでまあ東京の問題ではないのかなとも。

ただ、クラブビジョンとして標榜しているのにチケットも買いづらいわ、昔はあったはずの英語サイトは格段と探しづらくなってるわで、良くも悪くも「ビジネスにならないコストはとことんカットする」近頃のFC東京さんらしいなという感じ。

まあ、「そんなとこにコストかけてもリターン大したことねえんだからかけねえよ」ってのは理解が出来るので、ファンがボランティアベースでやって(チャットやメールベースでの手伝い)、ファン主体だけど公式みたいな立ち位置で何かできるといいんじゃないかなって思ったりしてます。これを公式にそういう場所を作ってほしいなって思うのは、全部自分でやったところで対象とするような人に届かないということが分かってるから。

まあそうは言っても実際問題公式の立場を取ろうとするのはコンプラやら責任やらなかなか出来ることじゃあないと思うので、自分で出来ることをやっていくしかないかなと。京都戦も沢山の海外からのファンを見かけたので、色々なことを仕掛けていきたいですね。

 

ここまでの若手の活躍の話

俵積田を筆頭に、若手の台頭が著しい今シーズン。俵積田に荒井、寺山といった一年目のルーキーが躍動していて、それに加えて二年目の松木、まだ東京では出番がないものの世代別代表で大活躍をしている熊田、ととにかく見てて楽しい若手がわんさかいるシーズン。俵積田に覚えるトキメキは大竹洋平をトップで見た時以来かも。個人的には、彼らのプレーをユース時代に一切見れてないのが、逆に新鮮味とワクワクを与えてくれている気もしていたり。

セレッソ戦はそういった彼らに加えて、佐藤龍之介、木村、野澤零温、大志などなどとにかくたくさんの若手が見れて、結果的には負けちゃったけど彼らの頑張りからかなりエネルギーをもらえた気がします。エネルギーを感じたからこそ、ファンの雰囲気も今シーズンいち良かったんじゃないかって思ったりも。

試合終わった後、零温が泣いてるのに気づいてなくて、その後Twitterで知り。客観的に見ればルヴァンカップの初戦で、まだ5試合ある。そんな中での涙、出場した十数分にかなりのものを懸けていたんだろうなと思わざるを得ない。思えばディエゴ、ぺロッチがいて、これから熊田が帰ってくるわけで。インタビューにも「そんなに練習試合にも出れていない」と書いてあったから、本人としても「序列をひっくり返す最初で最後の手段」くらいの想いがあってもおかしくないなと思うし、軽々しく「次頑張れ」とも言えないのがもどかしい。でも応援はしたいし、彼のサッカー人生を応援したいと思った。そんな中で「もう涙はいらない」とか軽々しく広報に消費された感じが個人的にはいただけないなって

 

アルベル監督の話

アルベル監督にはポジティブな感情とネガティブな感情が入り混じってるので何ともなんだけれど、勝ったからゴール裏に来てなんでもない試合で勝手に「シャーやっていい??ねえ、やっていい??」みたいな感じでいられるとめちゃくちゃ萎えちゃうっていう。しかも東京の戦術がはまったというわけではなく、相手が最下位で単純に弱かった故の3-1勝利だし。これ勝ったら毎試合やるんですか…?

 

というのは置いておいて、横浜戦で森重がベンチスタートでエンリケがスタメンだったのは良い意味で驚いたし、ちゃんと正当な競争があるんだろうなってのは見てて良かったと思う。エンリケも昨日に限ってはイマイチだったから、後半から森重が出てくるのもわかるし、とにかく正当な競争で二人でスタメンを争ってほしいなというのが率直な思い。

FC東京のエンブレムが変わるかもしれない件について

巷でプチ話題になってるエンブレム変わるかも、っていう話。

眉唾かもしれない、とは思いつつ、ユベントスから始まり国内外色々なクラブがエンブレムの変更に着手しているなかで、ありそうな話ではある。アンブロやニューバランスサプライヤーが変わった時も発表の半年前くらいから噂は出てたし、意外とこういうのは当たるもので。以下の文章は「FC東京のエンブレムが変わろうとしている」という前提での話。

 

まずエンブレムが変わるということに対して、自分は基本的に反対派。自分は今のエンブレムはかっこいいと思っているのだけれど、そういう次元の話ではなく、もう15年以上も追っているチームの一番の象徴であるエンブレムに愛着がないわけがない。例えば仮に今以上にかっこいいエンブレムになりますよ、と提示されたとして、そのエンブレムを客観視した時に「確かにかっこいいかも」となっても、原形をとどめていないようなら抵抗しかない。

チーム名、チームカラー、そしてエンブレム。地域に着実に根付いていったり、クラブのアイデンティティを形成していく上ではめちゃくちゃ重要だと思うし、だからこそ気軽に変えてはいけないと思う。

 

もし本当に変えるのであれば…

個人的には原形を留めつつ、時代の流れに合わせたマイナーチェンジ(ごちゃごちゃした部分を取り除くとか)は無しではないとは思ってる。ESTDのふちの部分のゴールドを取るとか、ESTD自体を無くすとか、それくらいなら無しではないかなと。あくまでも無しではない、くらいだけど。ユベントスとかナントとか奈良クラブとかガンバ大阪みたいなウンコみたいなデザインがいきなり発表されたら吐く。大体、変えたチームが目立ってばかりいるけれど、大半のビッグクラブやJリーグクラブはエンブレム変えてませんからね。その意味と現実をよく考えてほしい。

そして(流行りに乗ればいいってもんでもないが)、シンプルにするというの自体が既に時代遅れ感はありますし、それだけは勘弁ですよ、本当に。

 

まあでもこれはあくまでも個人的な意見であって、ツイッターを見ていても色々な意見があるんだな、と思う。それでいいと思う。けど、色々な意見があるからこそ、それらを可能な限り汲み取る形でこういう大事な出来事は進んでいってほしいな、と思う。

例えば清水エスパルスのリブランディングはこのような形で、プロセスを公開しつつ意見を募りながらエンブレムの変更に着手している。やるのであれば最低限こういったプロセスの透明化はあってほしいと思う。決定段階がブラックボックス化されてる可能性に関しては否定できないけど、それを言ったら何も決まらないので。

www.s-pulse.co.jp

 

FC東京でも、過去にこういった事があった。マスコットの誕生と、10周年ユニフォーム。これらはどちらとも、ファンのアンケートなどを元に物事が進んでいった事例。特にマスコットに関して、FC東京は2008年時点で唯一マスコットがいないクラブだったこともあって、当時あった掲示板などでもマスコットを持つことに対して賛否両論あったような気がする。以下が当時のフォーム。

https://web.archive.org/web/20080928134122/http://www.fctokyo.co.jp/home/index.phtml?cont=mascot_enq/mascot_enq

てかいつの間にかニュースのアーカイブがごっそり消えてた…こういうのをしれっとやるから信頼ならないのだよ。

 

FC東京にはSOCIOというものがありましてですね。FC東京公式ホームページによると

※SOCIOとはスペイン語で「仲間」という意味です。
「単に年間チケットホルダーではなく、クラブの仲間であり相棒でいてほしい」そんな思いを込めて、FC東京はこの名称を使い続けてきました。

って書いてあるわけなんですけれど、仲間であり相棒でいてほしい、というFC東京からファンへの思いがあるのであれば、やっぱりこういった大事な話こそしっかりと意見を伝えたいわけで。とにもかくにもプロセスの可視化としっかりとファンの意見を汲み取る方法を取ることが最低限のスタートラインだと思ってます。もしそういうことがないんだったらSOCIOとかいう仰々しい名前は即刻辞めてほしい。

正しい例かわからないけど、15年住んできたシェアハウスに『今日からここに住むことになったから、みんなが住みやすいように色々改善するね!』って入ってきたやつがいて、まだ信頼関係が築けてないうちに大切なものを勝手に買い替えられて、『でも俺たち仲間だよな!?』って言われたらどうしますか?俺はキレる。

 

で、なんでこんなことを書いているかというと、今の経営陣はなんとなくSOCIOだろうがなんだろうがファンを金を落としてくれる客としか見ていない感じがするし、こういう重要なことを水面下で全部進めて出来上がったころに「はい、こうします!」って言ってきそうだし、んで出来上がったもののセンスがそもそもずれてそうだし、ということでまあ全く信頼出来てない。

例えば最近だとクラブサポートメンバーがオフィシャルメンバーシップに変わった件とか。今まではクラブサポートメンバーは育成のために使われている、という明確な目的があったのがその一文が消え、それでも尚今までの会員は自動更新のまま、という。で、問い合わせが増えてから後出しじゃんけん的に「育成のためのメンバーシップは現在検討中です」って、絶対問い合わせの後から検討し始めたやつじゃんっていう。誠意がないよねって思う。

 

さすがにないとは思いたいけれど、エンブレムがしれっと変わったら次はチームカラーだったり、チーム名が変わる可能性だって捨てきれない。例えば青赤の赤色がミクシィのコーポレートカラーになる、とか、それくらいの主張は全然してきそうだよな、とは思ってる。

彼らはあくまで彼らのビジネスのために参画してきていると思うし、FC東京に彼らとしての旨味が無くなれば捨てられるだろう。捨てられるときに残されるのは我々。捨てられてもビジネスの過程で変えられたものは残り続ける。もちろんポジティブな変化もあるだろうけれど、そうそう簡単に変えてはいけないようなもの―エンブレムやチームカラーなど―を一方的な都合で変えられてしまった場合、それと付き合っていくのも我々。そうやすやすと変わってはいけないものが勝手に変えられたら、それは終わりの始まりになってしまうのではないかな、って結構本気で心配しています。

 

 

まあ色々書いたし、親会社であるミクシィを信頼してないのも事実だし、センスが絶望的にズレてそうなのもあるのだけれど、全否定というわけでもなく。ユニフォームが青赤縦縞になったり、クリエイティブが改善されたなって思ったり、「お、いいじゃん」って思う部分もあるわけで。とにかく、何度も書きますけど、変えようという動きが本当にあるならばプロセスは可能な限り透明にしてほしいし、そこには経営母体よりもずっと長くクラブを見守っている、見守っていくファンが関わっていくべきなんじゃないかな、と思ってます。

 

EL ESTADIO FC東京のマスコット問題。

いきなりマスコットが出来てこれだったら嫌でしょう?声は上げるべきですよ。

カタールワールドカップ回顧録

ワールドカップに行ってきた。

日本代表に関してはFC東京の延長線上という感じのスタンスで、毎試合見に行く、みたいにものすごく真剣に応援しているわけではないし、「まあ4年前行って楽しかったし、今年も行けそうなら行くか」というテンションでなんとなくチケットを応募したのが5月。5月末に来たメールで日本のグループリーグの3試合分のチケットが当たったことが分かった。自分と、ロシアW杯やリオ五輪に一緒に行った友達2人分のチケット。
4年前は学生だったので、時間はあってもお金がない、そんな感じだった。今は逆で、お金の面では問題ないけれど時間が工面できるか分からない、そんな感じ。いや、4年経っても自分だけはまだ学生だから「時間はある」の側だけれど。とりあえずチケット代を支払ったけれど、「やっぱりスケジュール的に厳しそう」というので2人分のチケットをキャンセルしたのは10月ごろ。
大人になっていくというのはこういう事なのだとは分かっていても、残念というかぽっかりと穴が空いてしまったような感じ。6年前のリオ五輪も、4年前のロシアW杯も、この人らと行って本当に良かったなって思ってたし、未だにブラジルやロシアの思い出話をするほどだったから、今回は1人か〜と思うとやはり寂しさが募る。 もちろん他にもカタールに行く友達は沢山いるのは分かっていたけれど、自分の中ではこの2人と旅をするというのは何か特別なんだよな、って思ったりした。


そんなこともあって、正直なところW杯直前になってもそこまで気が乗らなかった。

しかもヨーロッパの国々はカタールにおける人権問題などを問題視してボイコット運動をしている。デンマークのチームをフォローしている以上、嫌でもそういった情報が入ってくると、自分の気分はますます乗り気ではなくなってきてしまう。まあボイコットを本気でするならもっと早い段階からやりゃあいいのに(多様性の否定はともかく、労働者の人権問題に関してはもっと早い段階から明るみになっていたし)、直前になって出場辞退とかが理論上出来ない段階になってからボイコットとか言い出すのはいかにもヨーロッパらしいムーブだなって思ってはいるけれど。

4年前ほどの高揚感はないにせよ、行けば楽しめるだろう、と思いつつカタールに向かう。ドーハの空港に着くと、いろんな国、主にモロッコ中南米諸国からのファンで溢れていて、ワールドカップが行われている国に来たんだなぁと実感する。さすがにこの光景を見たら下がっていたテンションも徐々に上がってくる。

 

ドイツ戦の朝。同じ宿に泊まっている友達と合流する。全員がFC東京ファンだったので、せっかくなので何の脈絡もなくFC東京のチャントをバス停で歌う。顰蹙を買うのではなく、同じメロディの応援歌があるアルゼンチン人に喜ばれるあたり、ワールドカップだ。スタジアムで久しぶりの知り合いと「4年前のロシアぶりですね」と会話をしたり、来てることをお互い知らなかった知り合いと「来てたんですね~」と言いあったり。6年前にリオ五輪の予選で知り合った知り合いと「浅野君はドーハに良いイメージ持ってるはずだし、6年前の決勝みたいに活躍してほしいよね」なんて会話を交わす。世間一般だとドーハというと悲劇という言葉が結びつくかもしれないけれど、自分はドーハという場所で見るサッカーにはいい思い出しかない。何せ6年前のU-23アジア選手権では無敗で優勝しているのだから。

 

さて、試合。明らかに向こうが格上、といったような相手とやる時はいつもテンションが上がる。周りからはさして期待されていないし、試合前からこっちが勝つと信じているのは日本人だけだ。特に今大会のスタジアムは言っちゃ悪いがサッカー後進国のサッカーファンが多く、弱いチームの番狂わせを期待するよりかは有名選手がいる強いチームを応援する気がある。それゆえにスタジアムでは多くのドイツ国旗を見かけた。今に見てろよ、と気合いが入る。国歌が流れる。ドイツ国旗の多さとは対照的な国歌斉唱の声の小ささを目の当たりにして、なんとなく行ける気がしてくる。
とはいえ海外サッカーをほとんど見ない自分ですら知ってる名前が並ぶ相手、やはり強い。前半の0-1はまあ想定の範囲内だけど、勝ちを目指す上では0-0が良かったよなぁなんて思いつつ折り返す。そして迎えた後半。浅野が出てきていきなりチャンス、そして思い出すドーハでの6年前。あの時の後半からの「なんか行けそう感」は尋常じゃなかったし、今回も浅野投入の後からその雰囲気を感じる。そして結果はご存知の通り2-1、なんか行けてしまったのだ。ワールドカップという世界最大規模のイベントで、一気に主役に躍り出た快感というのは凄まじい。

 

そしてコスタリカ戦。正直に打ち明けると、なんやかんやで引き分け以上は行けるでしょうって思ってました。甘いと言われればそうなのだけれど、本心でもある。巻き添えを食らわせると、前日の日本人サポーターの集まりでもベスト16の話ばっかりしてました。すみません。帰り道、スペイン対ドイツの結果がどうなるとどうなのかを脳内シミュレーションをする。スペインが勝って次節日本とスペインが引き分けで両チーム突破が丸いかなぁなんて、まあ及び腰な姿勢で、ドイツ戦後とは対照的。この日の夜スペインがドイツと引き分けて、まあ色々な条件はあるものの、基本的にはスペインに勝利しないとラウンド16に行ける確率は低い、という感じになった。そうなれば簡単で、もう腹をくくって選手もファンも勝ちに行くしかない。中3日の間に勝つイメージをどれだけ持てるか。そりゃあ勿論勝つことを信じて応援するわけなのだけれど、本気で勝つって思うのって案外難しいわけで。友達の多くがコスタリカ戦後に帰ってしまったし、自分も体調を崩し気味だったので、スペイン戦まではがっつり休養。

 

スペイン戦。体調も何とか戻って、いよいよ勝負の日。ドイツ戦で日本があれだけの番狂わせを起こしてもなお、第三者として来る南アジア系・中東系はスペイン贔屓の人が多いな、とスタジアムに着いて感じる。前半。0-1というスコア以上に何もできず、「このチームに負けて敗退ならしゃあないわ」くらい打ちのめされる。とはいえまだ前半だし、1週間前に後半残り45分でその状態からひっくり返したのだから、無理なことじゃあない。コールリーダーの「ちょっとみんな、暗いよ!?」の声でスタンドに笑顔とギラギラ感が戻る。そして今回も感じる、根拠のない「なんか行けそう」感。

 

…行けてしまった。ドーハで作った即席の長友佑都の横断幕を日本の選手が回ってくるタイミングに合わせて最前列に持っていく。それを見て胸を叩く長友佑都(それを見て、というのはこっちの主観だけど)。一生ついていきます。しかし1週間で2度目とかってなると、1戦目の後のようなフワフワした感情はない、というか今置かれている現実が夢なんじゃないかと思うくらい、もうよくわからない。が、置かれている状況―現在午前0時半、翌朝12時チェックアウト、飛行機は24時間後、ラウンド16に向けて延泊するか否か―を前にすると、現実に戻らざるを得ない。延泊するなら飛行機の変更や宿問題をどうするかなどやることは山積みだし、そもそも体調とも相談しないといけない。そんなことを考えつつシャトルバスに乗って宿に向かっていたら、リオやロシアに一緒に行った友達から航空券のEチケットのスクリーンショットが送られてきた。相変わらずサッカーファンのこの条件付きの異常なフットワークの軽さと財布のひもの緩さはイカれてると思いつつ、この瞬間自分が延泊することも決まった。この人らと国際大会に行くことももうないのかなぁなんて諦めかけていたので、これほどワクワクすることもない。急いで航空券、宿、チケットの手配をして延泊の準備をする。

 

クロアチア戦当日。朝5時に空港に友達が着くと聞いたので、コーヒー片手に迎えに行く。留学などで日本に帰ってなかったから、なんやかんやで1年ぶりの再会。そういえば4年前のワールドカップのときも、ロシアが久しぶりの再会だったなって思い出したり。そんな懐かしさにしみじみする暇はあまりなく、仮眠を取って2人用の宿にチェックインして、とかやってたらもう試合会場に向かう時間。4年ぶりのラウンド16の空間、そして史上初のベスト8へ。

 

試合結果は知っての通り。PK戦、なんとなく行ける気がしたのだけれどな。4年前負けて本田のロスタイムのフリーキックが槍玉に上がっていた時も思ったけど、ここまで来て試合後に「PK戦が挙手制だったのがいけないんじゃないか」とか敗因さがしをする気になんて全くなれない。選手にも監督にも、ここまで連れてきてくれてありがとう、な気持ち。まあそもそも自分は気持ちでサッカー見てる側面が強いので、敗因探しとかそういうのは他の人が頑張ってくださーい、みたいな。それはそうと、4年前と比べると気持ちは微妙に違っていて、確かに悔しいのだけれど、一方で充足感のようなものもある。

翌日、カタール最終日。友達とドーハの街を適当にぶらぶらしつつ、いつも行っていたトルコ料理屋に入る。いつもはバカ話ばっかりしているけれど、たまーに真面目な話とかをすることもあって、今回がそれだった。その友達とはもう10年以上前に東京の試合で出会って、以後ずっと一緒にゴール裏で応援していたのだけれど、4年前のワールドカップあたりで色々な事情で一緒に応援することはなくなり、別々の視点でサッカーを見るように。そんな彼と4年ぶりに、隣で、本気で応援できたのって幸せなことだったよね、なんて話し合う。昨日の光景を振り返って、まさしくそうだなと思う。長いこと引いてきた線が4年前で途切れて、そこにまた点が打たれた感じ。ここからまた線が引かれていけばいいなと。

 

あまり乗り気ではなかったカタールワールドカップ、なんやかんやで来てよかったなって思う。4年後に自分がその場にいるイメージが全くつかないのだけれど、それでも、その場にいれたらいいな、なんてことを思う。

アフリカ旅行を終えて

9月1日から、11月21日までにかけての80日ほどのアフリカ旅行が終わった。

結局ケニアからスタートし、ケニアルワンダウガンダタンザニアマラウイモザンビークエスワティニ、南アフリカの8か国に滞在。概ね予算の範囲内で旅行も終えられたし、大きなトラブルもなく3か月弱旅ができたのはよかったと思う。

今回このルートを選んだのはマラウイモザンビークに友達がいたからで、そうじゃなかったらザンビアジンバブエナミビア等を回っていた気がする。

そして、最後の方は旅に飽きてたというか、もうわざわざどこかに移動するのも面倒くさくなっていたので、結局喜望峰にも、アフリカ大陸最南端にも、レソトにも行くことなく旅を終えてしまった。行こうかなーとか迷うこともなくいかないことを選択したので、特に後悔もない。

3か月旅行をした、といっても、半分くらいは家に近いようなところを見つけて、そこで「生活をしていた」ように思うし、自分は別に旅行という行為が特段好きでもないらしい。旅行が好きというよりかは、並々ならぬ好奇心とそれを支えるフットワークが備わっていた結果、ただひたすら動き回っていただけで、その結果として60か国も回ったといった感じ。

サッカーが好きで、異文化が好きで、「もっと違う世界を見たい」「新しい経験をしたい」となってあちこち行ってる結果、旅行好きに見える、という。

アフリカの場合、どこも文化的には多様だし、いろんなところに行けばその分発見もあるのだけれど、すべてが違いすぎて一か所に居続けるだけでも毎日発見があるから別にずっと動き続けるってことにならなかったのかな、と思う。そして今回も自分のやりたいようにやった結果が喜望峰とかそういったアイコニックな場所に行かなかったという。

 

南アからはカタールに飛ぶ。カタールは自分が初めてひとりで行った海外の国。今ヨーロッパではカタールワールドカップに対するボイコット騒動が起きているけれど、そんなボイコットの原因となる社会の仕組みを6年前に自分の目で見たことが、自分が海外の異文化に興味を持つことになったきっかけでもある。そんな因縁?思い出?の国に6年ぶりに行くわけで(これまでもトランジットでは何回か街歩きはしたけれど)、どういった風に変わっているのか、はたまた変わっていないのか、色々気になることがある。もちろん日本代表も。なんやかんやで応援している日本代表が今回どういった歴史を作るのか、歴史の立会人になれるのか。そんなことを考えながらカタールに向かう。